おじやと雑炊の違い

おじやと雑炊の言葉の起源、由来など、生まれた歴史や過程は違いますが、どちらも同じものだという考え方が一般的。しかしいまでも、それぞれの料理は違うものだ、という人があとを絶ちません。

そんな人たちが主張する、さまざまな意見とはどんなものか、調理法と味付けに分けて、例を挙げながら見てみましょう。

調理方法による違い

だし汁を調味したつゆに、ごはんをそのまま入れるものを「おじや」。ごはんを一度水洗いして表面のぬめりをとり、全体的にさらりとした仕上がりにするものを「雑炊」とする意見です。

またごはんの粒がくずれるほど、やわらかく煮込んだものを「おじや」。米粒の形状と食感を残したものを、「雑炊」とする意見もあります。これらも、人や地域によって言うことが違うため、俗説とされる意見です。

味付けによる違い

みそやしょうゆなどの濃い味付けのものをおじや、だし汁に塩を加えて比較的さっぱりした味付けのものを雑炊という場合が。これは地域や家庭の好みで大きく異なるため、通説とはいえません。

だし汁を調味したつゆを作り、そこへごはんを入れるものをおじや、鍋料理の残り汁に入れるものを雑炊とする意見も。一方で、いやまったく逆だという意見もあります。個人や家庭の好み、地域性によって捉え方が違うのは当然のこと。あなたはどちら派でしょうか?

まだあった!ちなみにリゾットやおかゆは?

おじやと雑炊の違いがわかったところで、次に気になってくるのがおかゆとリゾットとの違い。おかゆはあまり具材を入れないことが多く、その違いは比較的わかりやすいはずです。

しかしリゾットは、お店によっては「洋風雑炊」と表記されることもあるため、またまたこの違いがわかりにくいことに。そんなふたつの料理の違いをわかりやすく解説します。

おかゆとは

おかゆはご存じのとおり、ごはんを炊くのと同じ方法で、水の量を多めにして米を炊いた料理。基本的に水から炊き、具材は卵や鮭、梅干しなどのシンプルなものが多く、味付けも塩のみといった場合がほとんどです。消化が良いことから風邪をひいたときや、離乳食にも利用されます。

できあがったおかゆに梅干しや鮭などを、あとからトッピングする場合が多いです。ほかに、さつまいもを米を炊くまえから入れる芋粥や、水ではなく緑茶やほうじ茶で炊く茶粥などもあります。いずれにしても具材が少なく、やさしい味付けのシンプルな料理です。

リゾットとは

おかゆに対してリゾットは、イタリアンを代表する米料理です。レストランではパスタやピザと並んで、締めの料理として提供されます。作り方はおじやや雑炊、おかゆとはまったく違い、米をオリーブオイルまたはバターで炒めて炊くのが特徴的。

そこに白ワインを入れてアルコールを飛ばしたら、米にスープを吸わすように炊きます。おかゆと比べるとカロリーは高いですが、肉類や魚介、きのこ、野菜など、加える具材のバリエーションが豊富です。 米は洗わないであまりかき混ぜないのが、おいしく作るコツ。

水分が蒸発したら、その都度スープを追加する手間がいりますが、比較的調理しやすいおしゃれな料理として人気があります。とくにトマトやチーズとの相性が良く、お酒にも合うので、ちょっとしたホームパーティーにもおすすめですよ。
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