ライター : kyoko.nishiyama

料理家 / 料理ブロガー

里芋の魅力

いも類で一番低カロリー

山で採れる山芋に対し、里で採れるから里芋。年末からお正月へ向けて出番が多くなる野菜のひとつです。

食物繊維が豊富で水分が多いため、意外と低カロリー。主成分はでんぷんで、このでんぷんは加熱すると糊化し、消化吸収がよくなります。


ビタミン類も豊富で栄養価が高く、これからの季節、積極的に摂っていきたい食材です。(※1)

お正月には欠かせない!おめでたい食材

一年を通して出回っている里芋ですが、旬は9月~11月。8月~12月は関東産が多く、10~3月は九州産が多いようです。

里芋の栽培は、種ではなくいも(種いも)を植えておこないます。種いもの登頂、株の中心が親いもとなり、そこから子いもが分球して増え、子いもからさらに分球して孫いもができます。この形状から子孫繁栄の象徴ともいわれ、おめでたい席の食事に使われることが多くあります。
特に、ゴツゴツとしていて大型の「八つ頭」は、正月料理の煮物によく使われる品種。頭がたくさんある形状と、ホクホクとした食感が特徴です。
そのほか、里芋の代表的な品種には以下のようなものがあります。

・小ぶりで丸形で蒸して食べる“きぬかつぎ”で有名な「石川早生」
・地上から伸びる姿から別名“たけのこいも”と呼ばれ、小いもをつけず肥大化する親いもを食べる「京いも」
・主に九州などで栽培され、親いもと小いもを両方食べる「セレベス」
・曲がった形や皮の模様がえびに似ている「海老いも」

秋には各地でイベントの主役に

全国各地で行われている秋の風物詩といえば「いも煮会」。

江戸時代、さといもを栽培してい東北地方の農民の方たちが、収穫祭的な意味合いではじめたとされている歴史の古い行事です。

学校の行事、町おこしイベントなどでおこなわれているのを目にすることが多いですね。

里芋選びと下ごしらえのポイント

状態の良い里芋の選び方

里芋を選ぶなら、皮をむいたときに白くてツヤがあるもの、赤いはん点や網目、変色がないものを。泥と皮に包まれているため、良し悪しを見分けるのはむずかしいですが、そんな時はおしりをチェック。ふかふかしていたら傷んでいる証拠です。

下ごしらえ

里芋を調理するときは、塩もみ洗いをするのが一般的。皮をむいた里芋に塩少々をふってもみ、水で洗います。

皮をむくとぬめりが出て扱いにくくなるので、それがイヤだという方には、熱湯で3分ほどゆで、冷水にとって皮をむく方法がおすすめです。

私なら「レンジ下ごしらえ」

Photo by ちょりママ

私のイチ推しは、レンジ下ごしらえ。ぬめりを気にする必要がなく、皮をむくのもスムーズ。さらに、加熱が終わっているのでその後の調理もスピーディー!ありがたきポイント三重奏です♪

やり方は、まずは里芋の皮を洗います。

Photo by ちょりママ

里芋の上下(両端)を切り落とし、皮に縦の切り込みを数か所入れてください。

Photo by ちょりママ

耐熱ボウルまたはは耐熱皿に里芋を入れ、電子レンジ(600w)で加熱します。

しっかりと火を通したければ、300gで6分程度を目安に。個体差があるので加熱時間はあくまでも目安。その後の食べ方によって火の通り具合を調整してみてください。

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