ライター : 戸田千文

紙とWEBの編集ライター

1. 食べ比べたいふたつの「鯛めし」

真鯛の生産量日本一の愛媛県でぜひ味わいたいのが「鯛めし」です。実は愛媛の鯛めしにはふたつの種類があります。

ひとつ目の「宇和島(うわじま)鯛めし」は、鯛の刺身、薬味や卵黄をごはんにのせて、タレをかけて味わうもの。高級玉子かけごはんと表現する人もいます。

もうひとつは焼いた鯛をごはんとともに炊き込んだもので、口いっぱいに広がる鯛のうま味がたまりません。ぜひふたつの鯛めしを食べ比べてみてくださいね。

私のおすすめのお店「丸水」

2種類の鯛めしのなかでも、観光客に人気なのが刺身がのった宇和島鯛めし。数ある松山の人気店で、特におすすめは「丸水(がんすい)」です。

宇和島発祥で100年以上の歴史ある老舗店で、受け継がれてきた秘伝タレを使った鯛めしが楽しめます。鯛は養殖と一本釣りした天然のいずれかを、好みや予算に合わせて選べます。
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2. B級グルメの頂点を極めた「焼豚玉子飯」

焼豚玉子飯は、愛媛県今治市から生まれたB級グルメ。もともとは町の中国料理店のまかない飯でしたが、「2017西日本B-1グランプリin明石」でグランプリを受賞したことから人気に火が付きました。

丼に盛られたごはんに、スライスした焼き豚と半熟の目玉焼き、最後に甘辛い焼豚のタレをかけたシンプルな逸品。リーズナブルなのにボリューム満点で、大人から子どもまで幅広い世代に愛されるご当地グルメです。

私のおすすめのお店「白楽天」

今はなき老舗中華料理店のまかない飯を進化させ、「焼豚玉子飯」としてはじめてメニューに登場させたのが、「白楽天(はくらくてん)」の先代店主です。

とろっと半熟の目玉焼きがふたつのった焼豚玉子飯をはじめ、メニューはどれもボリュームがありリーズナブル。さっと食べられるテーブル席や、家族でくつろげる座敷席があり、広い店内はいつも多くの人でにぎわいます。
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3. ぜいたくなお祝いごはん「鯛そうめん」

尾頭付きの鯛が丸ごとのった鯛そうめんは、お食い初めや披露宴などで登場する愛媛のお祝いごはんです。大皿に盛られた鯛そうめんを、みんなで囲んで鯛をほぐしながらいただきます。

ほぐした身とそうめんは、鯛の骨で取った出汁をツユに付けてどうぞ。シンプルなそうめんとうま味のある鯛の相性は抜群です。ひとり分を提供する店も多くあるので、ぜひ気軽に味わってください。

私のおすすめのお店「五志喜」

創業350余年の老舗郷土料理店「五志喜(ごしき)」。鯛そうめんには、松山で愛される五色そうめんが使われます。赤や緑、黄色などが混ざる鯛そうめんはいっそう華やか。

ランチタイムには、みかん寿司やジャコカツがセットになった「鯛そうめんランチ」が登場し、おひとりさまや少人数でも名物が存分に楽しめます。
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