ライター : 椛嶋 貴子

管理栄養士

目にいい食べ物ってある?

「目にいい食べ物はこれ!」という科学的な根拠がある食べ物は、実は少ないのが現状です。

しかし、目の健康を保つには、日頃から粘膜を維持する栄養素や、抗酸化作用がある成分を摂り入れることが大切。身近な食材にも含まれているので、日頃の食事で意識してみましょう。

目にいいとされる栄養素と食べ物は?

ビタミンA

ビタミンAは、皮膚や粘膜の健康を保つはたらきがあり、視覚の正常化にも関与する栄養素です。不足すると、皮膚や粘膜が乾燥するほか、目の角膜がダメージを受けるおそれが。しかし、摂りすぎると身体に蓄積されて過剰症につながってしまうため、摂取量に注意が必要です。

ビタミンAは、レバーやウナギ、卵黄、にんじんやほうれん草などの緑黄色野菜に多く含まれています。脂溶性のビタミンなので油との相性がとてもよく、効率よく摂取するには油を使った調理法がおすすめですよ。(※1)

ビタミンB1

ビタミンB1は、皮膚や粘膜の健康維持を助ける栄養素です。玄米や豆腐のほか、肉類に豊富です。とくに豚肉の赤身には多く含まれています。

水溶性のビタミンなので、ゆでるとゆで汁に流出してしまいます。スープのように、ゆで汁を活用できるレシピがおすすめですよ。

ビタミンB1は、糖質の代謝に関わるビタミン。糖質を多く含む食事やアルコールを多量に摂取すると、ビタミンB1の消費量が増え、体内で不足するおそれがあります。このような場合は、意識してビタミンB1を含む食材を摂取するように心がけましょう。(※2)

ビタミンB2

ビタミンB2は水溶性のビタミンで、皮膚や粘膜を保護するはたらきがあります。アーモンドや納豆、アボカド、レバーなどに多く含まれています。

おやつ代わりにアーモンドを食べたり、朝ごはんに納豆を食べたりすると、手軽にビタミンB2を摂取できます。とくに含有量が多いレバーもおすすめですが、ビタミンB2は水に溶ける性質がある栄養素なので、調理に注意が必要です。(※3)

ビタミンC

ビタミンCは皮膚や粘膜の健康維持を助けるはたらきがあるうえに、抗酸化作用も期待できます。体内で作ることができない栄養素のため、食品からの摂取が必要です。

いちごやキウイフルーツなどの果物や、ブロッコリーやピーマンなどの野菜に多く含まれています。水に溶けだしやすく、熱にも弱いので調理の際は工夫が必要です。ビタミンCを効率よく摂取するには、火を通さずに食べられるフルーツや生野菜がおすすめです。(※4)

ビタミンE

ビタミンEには抗酸化作用があり、細胞の健康を維持する作用が期待できます。脂溶性のビタミンで、アーモンドや落花生などの種実類や、コーンや大豆などの植物油に多く含まれています。

ちょっと小腹がすいたときにおやつとしてアーモンドを食べたり、調理に使う油を変えるだけでもビタミンEをより多く摂取できるので、ぜひ意識してみてくださいね。(※5)
※掲載情報は記事制作時点のもので、現在の情報と異なる場合があります。

編集部のおすすめ