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ipnotさんのカラフルな刺繍の世界
今回は、刺繍画家でインスタグラマーのipnotさんをご紹介します。
ipnotさんは幼少期から、絵を描き手芸を楽しむ人に囲まれて過ごし、祖母の影響で刺繍の道へ。糸で小さな結び玉を作る刺繍方法の「フレンチノット(French Knot)」をベースに、500色の刺繍糸で絵を描くように刺繍を紡ぐ「刺繍画家」として活動されています。
日々インスタグラムにアップされる刺繍の数々は、どれもほっこりする温かみのあるものばかり。たまにクスッと微笑ましい作品もあり、心を和ませてくれます。
1. ツルっとすすりたい「UDON」
いまにも湯気が出そうな「UDON」は、ipnotさんの作品のなかでも、反響が大きかった作品のひとつ。出汁の中から顔を出したうどんは、このままツルっとすすれそうな臨場感ですね。
平面で表現することが多い刺繍に、"3D"のエッセンスをプラスして、新しい世界を表現しています。
よく見ると、うどんには欠かせないかまぼこと、麺に絡む青ネギまで細かく表現。このリアリティとコミカルさがミックスされた世界に、いつのまにか引き込まれてしまいます。
「撮影が終わったらチョキっと潔く切ってしまうんです」というお茶目な一面も。
2. 500円玉サイズの世界「MONSTER MUNCH」
ipnotさんが、作るのに苦労したという作品がこちら。お化けの表情が細部までリアルに再現されていて、目を見張るばかりです。いまにもゆらゆらとこちらに忍び寄ってきそうな、不穏な笑みです……。
しかもこちらの作品は、なんと500円玉サイズ。「フレンチノットというステッチ(縫い方)は、ディテールに凝れるので小さな作品に向いています」とipnotさんは回答してくださいましたが、想像以上の小ささに目を見張ります。
3. テクスチャーまでリアルに再現 「COOKIES」
「どれが本物!? 」と、目の錯覚に陥る「クッキー」は左手前が本物。表面のざらざらとした質感と、チョコレートのいびつなフォルム、さらにはその温かみのある手触りまで……。どこからどう見てもチョコチップクッキーです。
はじまりは「見よう見まね」だったというipnotさん。祖母の影響もあって、針と糸だけで表現する刺繍に惹かれるのに、そう時間はかからなかったそうです。
4. シズル感まで表現「Tomato」
おいしそうなトマト……の中心にあるのは、ipnotさんが作った刺繍の「トマト」。色合いがむずかしいゼリー状の種や、トマトをカットした時のみずみずしいシズル感まで、忠実に再現されています。ついさっきナイフでカットしたばかりのような、美しい断面です。
本物の中にあってもわからないほどのリアルな艶。イラストで描くのも苦労しそうなトマトを、刺繍糸だけで表現する感性にうっとりです……。
5. コミカルさとサプライズ感が詰まった「Sushi Roll」
出典: instagram.com
海苔の上に広げられた白い刺繍糸。その後も次々にカラフルな糸が並べられて、どうやら太巻きを作っているようですが……。クルクルと巻かれた太巻きを、包丁で切ってみると
クルクルと巻かれた太巻きを、包丁で切ってみると……最後には、見た人すべてが笑顔になるようなサプライズが待っています。
「刺繍ができるうれしさを日々感じています」とおっしゃる通り、その喜びが表れたすてきな作品です。
奥深い刺繍の世界にふれて
刺繍画家のipnotさんをご紹介してきました。どの作品も刺繍とは思えない完成度に驚くばかりでしたね。
ipnotさんの刺繍の魅力は、独特な「着眼点」。日常のちょっとした気づきを刺繍で表現することで、親近感が沸き、ほっこりとした気持ちになれるのだと思います。
今後挑戦したいものについて聞いてみると「バターを一度塗りしたフォルムがとても好きなのでいつか刺繍で形にしたい」とおっしゃるipnotさん。あの絶妙な溶け加減をどのように表現するのか、楽しみに待ちましょう。
※ipnot様、記事作成にご協力いただき誠にありがとうございました!
※掲載情報は記事制作時点のもので、現在の情報と異なる場合があります。
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