ライター : leiamama

webライター

ラガービールってなに?

ビールには色や香り、味わいだけでなく、製造法も違うさまざまな種類のものが存在します。そのなかでも、「ラガー」と呼ばれる発酵方法で醸造されるものをラガービールと呼びます。キレのある苦みと爽快感、マイルドな飲み口のビールとして人気。

かつては「エール」という発酵法で造られるエールビールが主流でした。15世紀頃に発見された新しい酵母を使い、従来と異なる発酵法で醸造されたのがラガービールで、現在ではエールビールに代わって主流となっています。

ラガービールの発祥と発展の歴史

ラガービールは、ドイツのバイエルン地方で誕生したビールです。エール酵母は硬水で活動しますが、バイエルンは軟水であるため、エールビール造りはほぼ不可能でした。しかし軟水でも低温なら活動する酵母を発見!

晩秋から翌春までの冬期に洞窟で貯蔵(ドイツ語でラガー)、発酵させたビールが生まれました。19世紀以降に冷蔵技術が確立されると、たちまち世界中のビール醸造法の主流となったのです。

発酵方法が違う!ラガービールの特徴

ビールは紀元前に自然発酵で生まれたとされ、いまでもベルギーでは自然発酵ビールが造られているそうです。それを除くと設備を用いて醸造されるビールは、「上面発酵」と「下面発酵」の2つのスタイルに大別されます。

上面発酵で造られるエールは常温で酵母がよく活動するため、りんごや洋ナシ、バナナのような香りを持つのが特徴。一方の下面発酵のラガーは低温であるため香りは少なく、雑味のないクリアな味わいになるのです。

下面発酵のラガーと上面発酵のエール

ラガーを醸造するときは10℃以下の低温で、時間をかけて発酵させるため、最後に酵母が下に沈むことから「下面発酵」と呼ばれます。一方のエールは20℃前後の常温で、比較的短時間で発酵させるため、酵母が炭酸ガスをたくさん出して浮かぶことから、「上面発酵」と呼ばれるのです。

下面発酵のラガービールは、ホップの苦みが効いた爽快なのどごしと、マイルドで飲みやすい味わいが魅力。上面発酵で造られるエールビールは、フルーツのような複雑で華やかな香りと、コクのあるしっかりした味わいが特徴です。そのためラガーはよく冷やして、エールは常温で飲むのがもっともおいしいとされます。

ラガービールにはいろんな種類がある

ピルスナー

アルコール度数:4~5%
チェコのピルゼン地方発祥で、黄金色と爽快な飲み口はいまや世界のスタンダード。
※掲載情報は記事制作時点のもので、現在の情報と異なる場合があります。

編集部のおすすめ