ライター : 伊藤 千亜紀

フードアナリスト

チューハイってどんなお酒?

夏になるとビールがおいしい!と共に、さっぱりした「チューハイ」の人気も高いですよね。ですが、具体的にどんなお酒なのか知っていますか?今回は、そんな「チューハイ」についてご紹介しましょう。 「チューハイ」は、焼酎やウォッカなどのスピリッツを炭酸で割った飲み物です。また、炭酸だけではなく、果汁やフルーツシロップを入れる場合も多いのが特徴です。入れるシロップにもよりますが、炭酸で割るため、基本的にすっきりとした味わいが楽しめます。例えば、炭酸ではありませんが、ウーロン茶で割るウーロンハイもチューハイの一種として人気があったりしますね。割るものによってさまざまな味わいが楽しめるところが、チューハイの魅力のひとつだとも言えそうです。

アルコール度数はどれくらい?

アルコール含有率は低く、10度未満になります。お酒が強くない方でも楽しめますね。

語源は「焼酎ハイボール」から

さて、「チューハイ」というネーミングは、どこから来たのでしょうか?ご想像つく方も多いかと思いますが、「焼酎+ハイボール」というところから名付けられたと言われています。 ハイボールとは「ウイスキーの炭酸割り」という意味で広く浸透していますが、もともとは色々なお酒をベースに炭酸水やトニックウォーターなどで割ったもののことを指すのだそう。なので、「チューハイ」は「焼酎の炭酸割り」=「焼酎版ハイボール」という意味だという説が有力なのです。

ウォッカで作ってもチューハイ?

では、「焼酎で割ったもの」だけがチューハイなのか?と問われるとそうとも言えないようです。ウォッカで作られているチューハイも多くありますが、癖の少ないウォッカはさまざまな味のアレンジにもぴったりで、チューハイに適しているでしょう。現在販売されている缶チューハイも、よく見るとウォッカを使用しているものが多いのです。 語源は「焼酎」ですが、ウォッカで作ってもチューハイと呼べるのですね。

チューハイとサワーの違いは?

「チューハイ」と似たようなお酒に「サワー」がありますが、一体どこが違うのでしょう?「サワー」は、蒸留酒(スピリッツ)をベースに果汁と甘味を加えて作るカクテルの一種のこと。語源は、「酸味のある、酸っぱい」という意味がある、英語のサワー[sour]です。なので、柑橘類などの酸味のある果汁を使用して作られています。 また、一方で、そこにソーダを加えた飲み物をサワーと呼んでいる場合もあります。レシピ的には、チューハイとそれほど差はありません。そのためか、居酒屋などではチューハイとあまり区別されず、同じものを意味する言葉として使われていることが多いのです。

関東と関西で呼び方に差がある!?

「チューハイ」と「サワー」はほとんど同じもの、とご紹介しましたが、実は、関東では「サワー」、関西では「チューハイ」と呼ぶのが主流なのだそうです!これには、1980年代に登場した「ハイサワー」という商品が大いに関係している……ということ、ご存知でしたか? 焼酎をベースにしたカクテル用の割り用飲料として、博水社から発売された「ハイサワー」。「わ・る・な・ら・ハイサワー」のCM、覚えている方も多いのではないでしょうか。こうした宣伝効果もあり、関東に広く浸透していったのだそうです。なので、関東ではこの名残で、「サワー」という名称になじみがあるのだとか。面白いですね。
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