ライター : あれすーぱ

パカッと割れてチューッと出るアレ!意外すぎるディスペンパック誕生秘話

コンビニでホットスナックを買ったときや、給食でパンが出たときに目にする、真ん中でパカっと割れてソースやジャムを手を汚さずに塗れるあの容器の名前をご存知ですか?
あのパックの名前は「ディズペンパック」といいます。
現在の食生活は、アウトドア、外食、テイクアウトなど、ライフスタイルの多様化に伴って大きく変化が生まれてきています。中でも「個食化・簡便志向」は年々増加傾向にあり、大きな流れとなっています。そのニーズに応える容器として最も機能性に優れた、最先端のポーションパック商品が「ディスペンパック」です。

出典: www.dpj.co.jp

名前さえ知られずに、ひっそりと己の仕事を黙々と続けるディスペンパック。今回はそんなディスペンパックの意外な誕生秘話、世界に与えた衝撃などをご紹介します。

名前の由来

ディスペンパックは英語にすると「DISPENPAK」と記述します。 「Dispense(分配する、調合する)」と「Pak(包装する、充填する)」とを組み合わせた造語なのだとか。

意外すぎるディスペンパック誕生秘話

その誕生秘話が実に意外。 ディスペンパックを考案した会社であるアメリカのサンフォード・レッドモンド社の社長サンフォード・レッドモンド氏の友人の一言がきっかけでした。
いちいち地面降りるの面倒くせ
電信柱のような両手が使えない高所での作業中、不意に負った傷の手当てするにも、いちいち地上に降りて処置するのが面倒だ、という愚痴を聞いたレッドモンド氏。
片手が使えない状態でも、もう片方の手で簡単に手当てをできるようにと、片手で塗れる薬の容器開発に着手したのがそもそもきっかけです。
その後日本での独占実施権を取得したキューピー、三菱商事、三菱商事パッケージングが設立したディスペンパックジャパン社によって日本全国に普及しました。
製造機械、包装フィルムの生産に1年を要し、世界に先駆け食品用の容器として商品化することに成功したのは1987年のこと。現在ではなじみのある二液タイプの容器が1989年に考案されたのだそう。

ディスペンパックの持ち味“ソース同時出し”

上ぶたに極薄の切れ目と突起(ディンプル)をつくり、これを軸に片手で容器を二つに折れば中身が搾り出せることが特徴で、片手で容易に開封でき、従来の袋やカップに比べ手を汚すことなく、中身を完全に押し出すことができるという特徴がある。

出典: d.hatena.ne.jp

キユーピーの広報によれば、この「ディスペンパック」が作られている国は、日本以外でオーストラリアと韓国があるが、2種類のソースを出すことができるのは日本だけだという。

出典: www.j-cast.com

かゆいところに手が届く製品を作るのを得意とする日本企業のきめ細やかさのなせる術と言ったところでしょうか。

「この容器は神だ」「日本人は器用で優れている」と海外でも話題に

2010年のこと、2つ同時出し型のディスペンパックを紹介した動画が、YouTubeに投稿され海外で話題となりました。
この動画を見た人からは、
「このパケットは神だ」
こんな素晴らしいパッケージを持っていたら誰かに嫉妬される」
「これを見ると日本人は優れているのが分かる。彼らは世界を治めるだろう」
などの賞賛の嵐が吹き荒れたとか。
ちなみに、販売されているラインアップの豊富さはもちろん、実は取り出し口もシングルとツイン(2つ同時出し)だけではありません。F型、クロス、マルチティンプル、Wツインティンプル、極細3列、インデント、ブリスター、ツインブリスター…意外にもこんなにたくさんの取り出し口の種類があったんです!
いかがでしたか?ディスペンパックの奥深さを興味をもったみなさん、取り出し口の形状等はコチラのサイトからチェックしてみてくださいね。
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