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にごり酒とは?
まず、にごり酒とはなんなのか、というお話からしましょう。普通、日本酒を造るときは発酵されてドロドロになっているお米を酒袋に入れてギュッとしぼって液体を抽出します。その液体を寝かせてそこに溜まっている澱(おり)を取り除き、さらにろ過します。なので、澄み切った色をしているのですね。
にごり酒は、発酵したお米をしぼる時、酒袋の目をわざと荒くして澱を残したままにされたもののことなのです。なので、名前にあるにごりとは、澱のことを指します。
にごり酒の味
にごり酒の味を一言で言うと「お米そのものの味が生きている」につきます。日本酒がすっきりとしたさわやかな飲み口なのに対して、にごり酒はどっしりと濃厚で飲み口がとろりとしています。また、種類によってクセや特徴が大きく異なるのもにごり酒の味わいの一つ。自分好みのにごり酒に合うのは、何種類も飲み比べてみないと難しいと言われるほど。それゆえに、好みの一本に出会えた時の喜びは格別です。
どぶろくとの違い
にごり酒に似て非なるもの、それはどぶろくです。漢字で書くと「濁り酒」と「濁酒」で一文字違い、同じお米が原料で乳白色。ではどこが違うのでしょう?
にごり酒は大まかに言うと、白く濁っている日本酒です。それに引き換え、どぶろくは米と米麹、水を発酵させただけのもので、しぼりやろ過を一切行っていない、もっとも簡単な造られ方をしているお酒なのです。清酒の定義は「米と米麹、水を発酵させてこしたもの」。よって、にごり酒は清酒の一種に数えられますが、どぶろくは清酒ではない、ということになるのです。
にごり酒の賞味期限
まず、基本的にアルコール飲料は雑菌が非常に繁殖しにくいため賞味期限記載の義務はありません。日本酒のラベルを一度注意深く見てみて下さい。殆どの商品は製造年月日しか記載されていません。しかし、この製造年月日にカラクリがあって、ここでいう製造年月日は「お酒が瓶詰めされて商品として完成した日」のことを指すのです。例えば5年前に造られたお酒でも、今日瓶詰めしたら、製造年月日は今日の日付になるのです。
にごり酒は育つお酒とも言われています。一般的な日本酒に比べてもろみ成分が多く入っているので日光や時間の経過に影響されて色や味が変わりやすいのです。そのため、ほとんどの酒蔵では、にごり酒を飲みごろの状態に出荷しています。これを踏まえると、にごり酒は出荷時の状態からあまり変わらない、製造年月日が若いものを早めに飲むのがベストと言えます。
にごり酒の飲み方
では次に、にごり酒の飲み方をご紹介します。にごり酒は冷か常温でいただくのが一般的な美味しい飲み方です。上澄みと白濁した下層部の二層になっている時は、入れる前に瓶をゆっくりと振って澱を絡めていきましょう。澱と絡まることで、お酒のクリーミーな口当たりと味わいが楽しめます。
また、注いでからしばらく時間をおいて再び二層に分かれさせ、まずはさっぱりとした上澄み部分を楽しんだあと、再度まぜてトロリとした味わいのメリハリを楽しむのもオススメです。
ちょっと変わったカクテル風の飲み方も併せてご紹介しましょう。にごり酒と炭酸を同じ割合で混ぜると、にごり酒の味わいがキリッと際立ちます。にごり酒と牛乳を同じ割合で混ぜると、ほどよく酸味のきいたまろやかなカクテルに。アレンジで自由自在な美味しさが楽しめるのも、にごり酒の魅力です。
おすすめのにごり酒
ひとくちににごり酒といっても酒蔵の数だけ、その味や特徴は広がります。色々なにごり酒を飲み比べて自分好みを探すのもにごり酒の楽しみ方の一つ。ここではオススメのにごり酒をピックアップして、その魅力をご紹介しましょう。
※掲載情報は記事制作時点のもので、現在の情報と異なる場合があります。
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