ズッキーニとディルとヨーグルトのブルガリア風

この料理を教えてくれたのは、ブルガリアが故郷の友人。 私が下北沢で小さな書店を営んでいた時のこと。 私のお店を気に入って、私自身のことも気にかけ、足繁く通ってくださる大学教授がいました。 彼女はブルガリアの出身で、とても美人で、すこぶる頭もよく、大きな瞳で、大声でよく笑う素敵な女性でした。 何年か前の夏のはじまりの頃、「私の故郷の味を食べてみて欲しい」と彼女が作ってきてくれたのが、揚げたズッキーニをディルとヨーグルトのソースに漬け込んだこの料理だったのです。 初めて食べたときにとても気に入ったこの料理は、今では私の夏の定番料理になりました。

「ズッキーニとディルとヨーグルトのブルガリア風 」のレシピ

材料 ・ズッキーニ ・ヨーグルト ・ディル ・ニンニク ・レモン ・塩 ・オリーブ油
作り方 1. ズッキーニを食べやすい大きさに切る。 2. 油を差した鍋にズッキーニをしき詰め、蓋をし、弱火で両面をじっくりグリルする。 3. グリルしたズッキーニをボウルなどの器に移し、塩、すりおろしたニンニク、ヨーグルト、レモン汁、刻んだディルの葉、オリーブ油を加えて、全体を混ぜ合わせる。 4. 冷蔵庫などで冷まして、味をなじませたら、完成。
この味を作るとき、食べるとき、夏がやって来るたびに、私はいつも彼女のことを想いだします。 会うことのなくなった今でも、私たちを繋いでくれているのは、きっとこの料理。 この味を作り続ける限り、私は彼女を憶いだし、いつか会いに行くのだろうと思うのです。 料理って、不思議なものですね。
次回のテーマは「クレソン」です。どうぞお楽しみに! ▼ これまでの連載はこちら。
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