時間の見方が変わる。自然と暦を学ぶ[暦会館」

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この地を旅するなら、風景や食だけでなく、その背景にある歴史にも少し触れておきたいところ。そんなときに立ち寄りたいのが、おおい町・名田庄にある「暦会館」です。

館内では、陰陽道や天文学、暦の仕組みについて紹介されており、古代の人々がどのように自然のリズムを読み取り、暮らしに活かしていたのかを知れます。

季節の移ろいや水の巡りをもとに時間を捉えていたという考え方は、現代の感覚とは少し異なり、新鮮に映りました。

港直結。魚と出会うマーケット「UMIKARA」

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若狭の海の恵みを、いちばん新鮮なかたちで楽しめるのが「UMIKARA(うみから)」。漁港に隣接した立地を活かし、毎朝水揚げされた魚介がそのまま店頭に並びます。

市場のような高揚感と、ローカルに根ざした日常感が同居する、ちょっと楽しい場所です。加工品や調味料がそろう「UMIKARA Select」は、お土産選びにもおすすめ。

「うみから食堂」の名物『若狭小鯛の漬け丼』

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税込価格1,700円
施設内の「うみから食堂」では、海鮮丼や漬け丼、鯛出汁ラーメンなどがラインアップ。

筆者は、名物の「若狭小鯛の漬け丼」を注文。鯛の身はむっちりとしており、特製の漬けだれをたっぷりまとった一切れを頬張ると、じんわりと旨みが広がります。

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半分ほど食べ進めたら、お茶漬け用の出汁をとろり。身にほんのり火が通り、鯛の旨みがふわっとほどけていきます。出汁のやさしい風味が全体を包み込み、先ほどまでの濃厚さとはまた違う味わいに。

マーケットで選んだ魚をその場で刺身に

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マーケットで選んだ魚をその場で刺身にしてもらい、食堂でいただくこともできるのが醍醐味です。この日は「まはた」をチョイス。

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むちむちとした弾力で、噛むほどに白身ならではの上品な脂と旨みを感じられます。

シンプルに刺身で味わうからこそ際立つ、素材のポテンシャル。港直結ならではの贅沢を実感しました。

「熊川葛振興会」が手仕事でつなぐ伝統の葛

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旅の終わりは、福島県三方上中郡若狭町熊川へ。日本三大葛のひとつに数えられる「熊川葛」。その魅力を今に伝えているのが「熊川葛振興会」です。

原料となる葛根を砕き、清流・北川の冷たい水で何度も洗い、不純物を丁寧に取り除く “寒晒し製法” が大きな特徴。澄んだ水と冬の厳しい寒さがあってこそ生まれる、真っ白で上質な葛粉です。

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原料の「葛根」
この伝統技法は江戸時代から受け継がれてきたもの。原料となる葛は自生しているものを掘り起こすところから始まり、完成までにはおよそ半年を要するのだそう。

砕いた葛は水にさらし、24〜25回ほど絞りの工程を繰り返すことで、泥水のような状態から次第に白濁へと変化。乾燥にも約2ヶ月をかけ、割れを防ぐため機械は使わず自然乾燥にこだわるといいます。

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完成した「葛」
さらに、葛の根100kgから取れるのはバケツ一杯にも満たないほど。生育も遅く、きめ細やかな質が生まれる一方で効率とは無縁です。

全国でもここだけの手作業の製法を守り続けているのは、この土地の技と営みを絶やさないためです。

葛が作られる町の「葛餅」や「葛ソフトクリーム」

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町には、葛を使った代表的な食べものである「葛餅」を味わえる場所も。「まる志ん」では、葛ソフトクリームや葛そば、葛うどん、葛まんじゅうなど、種類豊富なメニューがそろいます。
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