ライター : 夏目ミノリ

webライター / 斧を使う薪割り女子 / 製菓衛生師 / 調理師

一度は作ってみたい、ドン・キホーテの「みかん缶詰ゼリー」

Photo by 夏目ミノリ

ドン・キホーテには、850gのドでかいみかん缶詰があります。この缶を使って作る「みかん缶詰ゼリー」が話題を集め、2022年頃にはテレビでも紹介されました。2年以上が経った今でも、SNSやYouTubeではみかん缶詰ゼリーに挑戦している方がたくさんいますよ。

そんな人気のみかん缶詰ゼリーの作り方を、元式場パティシエの筆者が丁寧に紹介します。まだ作ったことがない方は、ぜひ参考にしてくださいね♪

また、缶ごとゼリーでできるアレンジも紹介するので、すでにみかん缶詰ゼリーに成功している方はワンランク上のゼリー作りに挑戦してみましょう!

基本的な作り方

Photo by 夏目ミノリ

材料

  1. みかん缶詰(身割れ)……1個
  2. 粉ゼラチン……10g
材料は、ドン・キホーテのみかん缶詰と粉ゼラチンのふたつだけです。ボウルを使わず缶のまま作ることもできますが、缶の縁ギリギリまで中身が入っているので、こぼれそうで混ぜにくいかも……。作業のしやすさ、ムラのできにくさなどから、筆者はボウルを使うことをおすすめします!

また、缶詰は室温のものを使ってください。キンキンに冷えていると、ゼラチンが混ざり切る前に固まってしまうので、缶詰は冷やさないようにしましょう!

Photo by 夏目ミノリ

まず、シロップを大さじ6(90ml)ほど分けます。

Photo by 夏目ミノリ

分けたシロップに粉ゼラチンを入れ、しっかり混ぜます。ここできれいに混ぜておかないと、粉ゼラチンがダマになってしまうので、溶け残りがないようにしましょう!

「しっかり混ざったかどうか分からない」……そんな方は、かき氷をイメージしてみてください。かき氷を食べているとき、終盤になると細かい氷とたまったシロップが混ざってシャリシャリのジュースっぽくなりますよね。粉ゼラチンも、しっかり混ざるとそれっぽくなりますよ。

Photo by 夏目ミノリ

粉ゼラチンが混ざったら、電子レンジで600W40秒ほど加熱します。やりすぎると粉ゼラチンの凝固力が落ちるので、熱々にならないように気をつけましょう。

加熱後も混ぜて、溶け残りがないかチェックしてくださいね。

Photo by 夏目ミノリ

粉ゼラチン入りのシロップを本体に戻し、全体をしっかり混ぜればゼリー液の完成です♪

Photo by 夏目ミノリ

ゼリー液を缶詰に戻し、ラップをして冷蔵庫で3時間ほど冷やします。

Photo by 夏目ミノリ

3時間経過したら、缶詰を左右に揺らしてみてください。中身が揺れないほどガチッと固まっていればOKです!もしも表面がプルプルする場合は、まだ中まで固まっていない可能性があるので、もう少し冷蔵庫で冷やしましょう。

ゼリーの縁に竹串を入れ、缶に沿うようにくるーっと一周。缶詰を傾けてお皿に出したら完成です♪

缶詰に高さがあるぶん、缶とゼリーの間に空気が入りにくいので、ゼリーを出すのが少しむずかしいかもしれません。しかし、焦って無理やり出そうとすると、途中で割れてしまうおそれがあります。

小刻みに揺らし続ければ、少しずつ隙間に空気が入っていき、するっと出てくるようになるので、焦らずやってみましょう!どうしても出てこない場合は、缶切りで底に数か所穴をあけると、空気が入って出やすくなりますよ。

Photo by 夏目ミノリ

きれいに固まりました♪ 缶から出すときは「これ、本当にちゃんと出る?大丈夫?」とヒヤヒヤしましたが……なんとかなってホッと一安心。

同じ分量、作り方でみかんジュース入りのゼリーもできますよ。それにしても、ふたつ並べるとすごい迫力ですね。

「みかん缶詰ゼリー」の要はゼラチン!

Photo by macaroni

液体に対して、どれくらいのゼラチンを使うかで固まり具合が変わります。

筆者がみかん缶詰ゼリーに使った量は10g。一般的なゼラチン量は液体250mlで5gなので、缶詰850gに対して10gは少ないです。

しかし、ドン・キホーテのみかん缶詰は果肉が多く、液体自体は480gしかありません。そのため、粉ゼラチン10gでも十分に固まります。

粉ゼラチンが少ないと、缶から出したときに形を保てないので、しっかりと計量してくださいね!

元式場パティシエが提案するおしゃれアレンジ

華やかさアップ「クラッシュゼリー添えみかんゼリー」

Photo by 夏目ミノリ

2種類のみかん缶詰を組み合わせたアレンジです!どちらも缶ごとゼリーにし、みかんジュース入りはそのまま、足元にクラッシュしたシロップ入りのゼリーとフルーツを添えています。

缶ごとゼリーのつるっとした輝きと、クラッシュゼリーのキラキラがまぶしい……!華やかなので、パーティーシーンにおすすめです。

筆者はいちごとブルーベリーを添えましたが、ミントやセルフィーユなどの緑があるとよりきれいに仕上がりますよ。お好きなフルーツを用意して、自由にデコレーションを楽しんでくださいね。

まるでショートケーキ!「牛乳みかんゼリー」

Photo by 夏目ミノリ

筆者の自信作がこちら♪ ショートケーキ風の2層ゼリーです。完成したゼリーを見て、夫が「作るのがむずかしそうだね……」といっていましたが、みかん缶詰ゼリーと牛乳ゼリーを組み合わせているだけなので、そうむずかしくはないんですよ。

組み立てのコツを詳しく紹介しますね!

Photo by 夏目ミノリ

まず、みかんジュース入りの缶詰を使って缶ごとゼリーを作ります。

シラップ漬けの缶詰を使ってもいいのですが、個人的にはみかんジュース入りがおすすめ!みかんジュース入りは砂糖不使用なので、やさしい甘さの牛乳ゼリーとバランスが取りやすいんです。

また、スポンジ風に見せたい部分もあるので、黄色味が強いみかんジュース入りのほうが合っていると思います。

完成したゼリーは、周囲を包丁で削いで細めの筒状に。このみかんゼリーは見えない部分に使うので、きれいな筒にしようと神経質にならなくても大丈夫です。

Photo by 夏目ミノリ

続いて、牛乳ゼリーを作ります。作り方は、みかん缶詰ゼリーと同じでOK!牛乳425g(缶詰の半量)、練乳50g、粉ゼラチン10gでできます。あっさりとした甘さに仕上がるので、甘めが好きな方は練乳の量を増やしてくださいね。

缶詰の中央に細くしたみかん缶詰ゼリーを置き、竹串をさします。竹串を持った状態でまわりに牛乳ゼリーを流し入れ、ラップをして冷蔵庫で1時間ほど冷やしてください。ラップに小さい穴をあければ、竹串を中央に固定したままラップをかけられますよ。

なお、牛乳ゼリーとみかんゼリーの高さはずれていても大丈夫です。あとでもう一度みかんゼリーを流し入れるので、最終的にはきちんと表面がフラットに仕上がります。

Photo by 夏目ミノリ

みかん缶詰ゼリーを削いだ際に出た破片、こちらも使いますよ!

湯煎で一度ゼリーを溶かし、牛乳みかんゼリーの表面が固まっているのを確認してから、高さ1~2cmぶんくらい注ぎ入れます。再びラップをし、冷蔵庫で2時間。あとは缶詰からはずしてデコレーションすれば、ショートケーキ風の牛乳みかんゼリーが完成します♪

Photo by 夏目ミノリ

芯が少し斜めになってしまいましたが、ゼリーの中はしっかり2層になっていますね!こうしてみかん缶詰ゼリーを中央によせることで、外観が白く仕上がり、よりショートケーキっぽさが増します。

ぜひ試してみてくださいね♪

みかん缶詰ゼリーを上手に作るコツ

ゼラチンの扱い方

ゼラチンは、「しっかり混ぜること」と「温度管理」のふたつに注意が必要です。

まず、ゼラチンを液体にしっかり混ぜないと、ダマになってなめらかなゼリーができません。さらに溶け残ってしまうことで、正しい分量でもうまく固まらない可能性があります。ゼリー液を作る際は、とにかくゼラチンをきれいに混ぜることが重要です!

続いて温度管理について、ゼラチンを溶かす液体の温度は、高すぎても低すぎてもいけません。高すぎると凝固力が落ち、低すぎると溶け残ります。ゼラチンを溶かす際は、熱めのお風呂くらいを目安にするのがおすすめです。
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