ライター : 池野 三奈美

管理栄養士 / Webライター

コンフィとは?その語源や意味、作り方

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「コンフィ」とはフランス南西部の伝統料理です。コンフィの語源は「コンフィル(confire)」というフランス語で「保存する」という意味があります。

主に豚や鴨、ガチョウなどの肉が使われます。肉を塩やハーブに漬け込み、油脂の中で低温で煮るのが基本の作り方です。油脂に浸けることで、肉に空気や水分が触れないため保存性が高まります。うま味成分が閉じこめられて、肉がしっとりとやわらかく仕上がるのがコンフィの魅力です。

コンフィとは?この記事まとめ

  1. コンフィとは肉を低温の油脂で煮て、浸けておくことで保存性を高めたフランス料理
  2. アヒージョとはにんにくを入れたオリーブオイルで具材を煮込んだスペイン料理
  3. 果物のコンフィとは果物をシロップで煮詰めたフランスの伝統菓子

コンフィとアヒージョの違い

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種類調理法材料食べ方
コンフィ油脂で低温で煮る肉類(豚、鴨、ガチョウなど)そのまま食べる
表面を焼いて食べる
アヒージョにんにくを入れたオリーブオイルで煮る魚介類(えびやたこなど)、野菜そのまま食べる
オイルにパンをつけて食べる
コンフィとアヒージョには食材を油脂で煮るという共通点がありますが、まったく別の料理です。

アヒージョとはにんにくを加えたオリーブオイルで、魚介類や野菜を煮込んだスペイン料理のこと。アヒージョ(ajillo)はスペイン語で「にんにくのソース」という意味があり、にんにくが必ず使われます。

果物のコンフィとは

果物の砂糖漬けのことをフランス語で「フリュイ・コンフィ」といいます。「フリュイ(fruits)」は果物、「コンフィ(confits)」は漬けるという意味です。

フリュイ・コンフィはフランスのプロヴァンス地方の名産品で、果物をシロップに漬けて煮詰めた伝統菓子です。プロヴァンス地方で生産が盛んなメロンを使ったものが有名で、ほかにもアプリコットやパイナップルなどのいろいろな果物が使われます。

コンフィのレシピ5選

1. 簡単なのに本格的。鶏もも肉のコンフィ

低温で時間をかけて煮ることで、鶏もも肉がホロホロとほぐれるやわらかさに。オリーブオイルが少し煮立つくらいの火加減で、じっくりと火を通すのがポイントです。爽やかな風味のローズマリーを入れると、より本格的な味わいを楽しめます。

2. おつまみに最適。砂肝のコンフィ

硬くなりがちな鶏砂肝をしっとりとやわらかく仕上げられるのは、低温調理ならでは。食べると口の中に鶏砂肝のうま味やほどよい塩気、豊かなハーブの香りが広がります。にんにくの風味が食欲をそそり、ビールやワインのおつまみにぴったりです。

3. 濃厚ながらあっさり。鶏むね肉のコンフィ

鶏むね肉をオリーブオイルで煮ると、濃厚ながらあっさりとした味わいに。味をよく染み込ませるため、鶏むね肉にフォークで穴を開けるのがポイントです。コンフィのオイルはパンや蒸し野菜をつけたり、パスタに使ったりして余すことなく利用しましょう。
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