「気滞(きたい)」が原因

「気滞(きたい)」とは、気の巡りが悪くなっている状態のことを指します。イライラしたり不安になったりなど、精神的に不安定になり、本来の力が発揮しにくくなります。

主な原因は、日常生活の積み重ねによるストレス。責任感がある・几帳面な性格の人は、特に気滞になりがちです。気虚と同様に、胃腸の調子も悪くなるので、ゆっくり休み症状を改善していきましょう。(※4)

新生活のストレスや気疲れにきく食材

酸味のある食材

はっさくやいよかんなど、酸味のある柑橘類は肝の作用を補います。肝は必要な血を集めて貯蔵しますが、肺自体には血を集める力がありません。酸味の作用である「ものを集める力=収斂作用」を使うことで、血を集めていきます。

酸味を摂りすぎると収斂作用が強すぎてしまい、肝の調子だけでなく、脾や胃にも負担がかかるので気をつけましょう。(※5)

香りのいい食材

香味野菜には、イライラや不安な気持ちをリラックスさせる作用があります。玉ねぎやセロリなどの香りのいい食材を摂って、気の巡りをよくしていきましょう。(※6)

新陳代謝を高める食材

春は冬に貯まった脂肪や毒素を排出する季節です。肝には、血液中の不純物を分解する作用がありますが、イライラやストレスによって肝の作用が悪くなります。新陳代謝を高める食材である、ふきやたけのこ、よもぎなどの山菜を選びましょう。(※7)

新生活の不安やストレスは薬膳で解決!

薬膳と聞けばむずかしそうですが、読み解いてみると、何気なく日常に取り入れていることも多いです。不安やストレスが多くなりがちな新生活。日々の食事を見直して、「肝」を整える食材を積極的に取り入れていきましょう。
【参考文献】
(2024/04/04参照)
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