ライター : shoko

管理栄養士 / パティシエ

なつめってどんな食材?デーツとの違いとは

なつめは中国から渡来した果物の一種。市場ではドライフルーツとして目にすることが多い食品ですが、旬の時期には生で食べられることもあります。りんごのような食感と甘酸っぱい味わいで、栄養価が高いのが特徴です。

一方デーツはなつめやしとも呼ばれ、ペルシャ湾岸からアラビア一帯が原産地とされています。同じくドライフルーツとして食べられることが多いですが、多くの果糖を含んだ果物です。スーパーフードとしても知られ、強い甘みをもっています。2種は似ているようで別の食品です。(※1,2,3)

なつめを食べると期待できる効能

なつめの効能と関わる栄養素

  1. 貧血対策に役立つ「鉄・葉酸」
  2. 腸内環境を整える「食物繊維」
  3. むくみ対策におすすめ「カリウム」
  4. 健康な肌作りに役立つ「ポリフェノール」
  5. 免疫力に関わる「ジジフスサポニン」

貧血対策に役立つ「鉄・葉酸」

なつめには葉酸が豊富に含まれます。鉄と葉酸は協力し合って赤血球を形成するはたらきをもつため、なつめは貧血対策に適していると考えられている果実です。赤血球の量が減ると細胞に酸素がうまく運ばれなくなり、少し動いただけで息切れがしたり、動悸や立ちくらみが起こったり、疲れやすくなったりします。

顔が青白くなるのも特徴で、これらの貧血の症状に心当たりがある場合は鉄や葉酸が不足していないか確認し、なつめで補うとよいでしょう。(※1,4)

腸内環境を整える「食物繊維」

なつめには食物繊維が豊富で、水溶性食物繊維と不溶性食物繊維のどちらも含んでいるのが特徴です。これらの食物繊維は腸内の善玉菌を増やして腸の調子を整えるほか、強い粘性によって腸内の有害物質を吸着して排泄するはたらきももちます。

また、なつめには腸を刺激して便通を促すはたらきをもつサポニンも含まれるため、腸内環境を整えたい方は摂り入れるとよいでしょう。(※1,4,5)

むくみ対策におすすめ「カリウム」

なつめにはカリウムが豊富に含まれます。カリウムはナトリウムの再吸収を抑えて排泄を促すはたらきや、余分な水分を排泄するはたらきをもつ栄養素です。細胞間にたまった水分によって起こるむくみの対策にも役立ちます。

濃い味つけの食事を好み、過剰に塩分を摂ってしまっている方は、なつめのようにカリウムを豊富に含む食材を摂り入れるとよいでしょう。(※1,4,6)

健康な肌作りに役立つ「ポリフェノール」

なつめの皮に豊富に含まれるポリフェノールの作用として挙げられるのが抗酸化作用です。人は酸素を利用してエネルギーを作っていますが、その過程で活性酸素と呼ばれる物質が一緒に作られ、老化の原因になると言われています。

抗酸化作用のはたらきはこの活性酸素から体を守ることです。活性酸素は年齢が原因のもの以外にストレスや食品添加物、たばこ、紫外線などが原因となります。老化対策のためにもなつめはおすすめの食材のひとつです。(※1,7,8)
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