ライター : 渡辺 りほ

管理栄養士

監修者 : 竹内 弘久

杏林大学医学部付属病院 外科医

めまいの対策で重要なこと

竹内先生:
「めまいは、まず “原因が何か” が重要になります。めまいの原因によっては、医療機関(それぞれの専門領域)での治療が必要になります。

過剰な緊張や痛み、ストレス、不安など、生活環境よって起こるめまいに対しては、十分な睡眠、適度な運動(有酸素運動を意識的におこなう)、禁煙、減塩など、生活習慣の改善をはかります。多めの水分補給することでも予防対策につながりますよ」

めまいの種類と原因

めまいの種類

  1. 内耳の障害からくる「回転性めまい」
  2. 脳の障害が原因となる「浮動性めまい」
  3. 加齢や貧血によるめまい(立ちくらみ)

1. 内耳の障害からくる「回転性めまい」

自分の体や周囲がぐるぐると回っているように感じるめまいを、回転性めまいと言います。回転性めまいの主な原因は内耳の障害です。内耳にある三半規管は体の動きや回転をとらえる役割があり、三半規管が障害されるとめまいにつながります。また、耳鳴りや音の聞こえづらさなどの症状が同時に出る場合も。

また、回転性めまいは過労や睡眠不足が原因になるほか、更年期をきっかけに起こりやすい症状です。(※1)

2. 脳の障害が原因となる「浮動性めまい」

体がふわふわ、ふらふらとするようなめまいを浮動性めまいと言います。体の平衡や位置感覚の情報が伝えられる部分である、脳の大脳皮質が障害されると、浮動性めまいが起こります。脳の障害により起こるめまいは手のしびれやふるえなどの症状が同時に出る場合もあり、注意が必要です。

また、内耳にある、重力や加速度をとらえる役割のある耳石器の障害も浮動性めまいの原因のひとつです。(※1)

3. 加齢や貧血によるめまい(立ちくらみ)

代表的なもに起立時の血圧低下による「立ちくらみ」があります。これは血圧が下がり、脳の血液量が一時的に減ると起こります。自律神経の乱れや加齢により、血圧を保つ機能が低下することが原因です。

また、栄養不足による貧血にも注意が必要。血液中に含まれるヘモグロビンは酸素運搬に関わっており、貧血によってヘモグロビンが減るとめまいや立ちくらみのほか、失神につながるおそれが。(※1,2,3,4,5)

ストレスもめまいの原因に…?

内耳や脳の障害が見られない場合は、心因性めまいかもしれません。自律神経の乱れやストレスが内耳や脳幹に影響し、めまいにつながる場合があります。

心因性めまいの自覚症状は、回転する感覚や目の前が暗くなる間隔など、さまざまです。耳鳴りや不眠など、自律神経に関わる症状が伴うことも。(※2,3)
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