ライター : macaroni 編集部

プロは市販のカレールーをどうブレンドする?

Photo by 岩田知夏

日本人のカレー作りにおいて欠かせない存在、カレールー。それぞれの家庭でお気に入りのカレールーがあると思いますが、さらにブレンドをする人も多いはず。

その組み合わせのパターン数は計り知れませんが、はたしてカレーのプロや料理人は、どのようなブレンドを楽しんでいるのか、気になりませんか……?

そこで、カレーの名店として知られる「マンダラ」の社長、ミシュラン一つ星を獲得した「sio」の鳥羽シェフ、macaroni きっての料理狂である副編集長、3名にお気に入りの組み合わせを教えてもらいました。

macaroni 調査では「ブレンドする」が多数派に!

Photo by macaroni

<調査概要>対象:macaroni読者(20〜60代の男女)/ 調査期間:2021年7月2日〜7月8日 / 方法:macaroni記事で募集 / 回答者数:70名
ちなみにmacaroni 読者を対象に独自のアンケートを実施したところ、約60%の人が「2種類以上ブレンドする」と回答。なかには3種類以上のカレールーをブレンドする人も少なくありませんでした。「もっと香りを出したい」とカレー粉やスパイスを組み合わせる上級者もいましたよ。

カレーの名店社長は「ジャワカレー 中辛」×「ゴールデンカレー 中辛」

神保町 マンダラ/外ノ池社長
神田神保町で「マンダラ」「メナムのほとり」などのエスニックレストランを運営。インド・タイ・アジア・香辛料に詳しい。10才で初インドを体験した生粋のカレー党。

Photo by 岩田知夏

「この味にたどり着くまで7〜8回は試しました。ここ数年はこのブレンドで食べることが多いです。メーカーの違うルーをブレンドすることで、双方のよいところを引き出て、香りがしっかり立ち、スパイシーな味になります。

さらに子ども用と大人用に分けるので、大人用には、最後にチリパウダーとガランマサラを足して辛さを増しますね」

市販ルーで本格的なカレーを作るコツは?

「おいしいカレーを作るには、玉ねぎをあめ色になるまで炒めることが大切。肉やそのほかの野菜もスパイスとともに、しっかりと炒めて旨みを出しておかないと、市販カレールーの強い風味に負けて、同じような味になってしまうので注意。

つい楽をしたくなりますが、この基礎を守って調理すれば、市販ルーで手軽かつ本格的な味を作り出せますよ」

ミシュランシェフは「プレミアム熟カレー」×「ディナーカレー 中辛」

代々木上原 sio /鳥羽周作シェフ
Jリーグの練習生を辞め、小学校の教員を経て、32歳で料理人の世界へ入門するという異色の経歴をもつ。2018年7月、sioをオープン。ミシュランガイド東京2020から2年連続一つ星を獲得。現在、全国に系列店含め5店舗を展開。

Photo by 岩田知夏

「おうちで食べる郷愁感もありつつ、レストランのような味わいの両方を兼ね備えたカレーを目指してブレンドしています。

グリコの『プレミアム熟カレー』は定番のシリーズながらもコクがあり、SBの『ディナーカレー 中辛』はフォンドヴォーが入っており、レストランのような深い味わいに。

少し大変ではありますが、玉ねぎはしっかりあめ色になるまで炒めると、やはり味に深みが出ておいしくなりますよ」

macaroni 副編集長は「ジャワカレー スパイシーブレンド」×「ゴールデンカレー 辛口」

macaroni 副編集長/高倉
「手料理には時間をかける」ことがモットーの、出張料理人でホムパ狂。おうち時間の増加に伴いビールの消費量も増加、「痛風予備軍」と判定され、いよいよ体にガタが来つつある。

Photo by 岩田知夏

「この2つを半々で入れるのが、カレー好きな僕のこだわりで、家庭のカレーとしては結構辛い部類だと思います。『ジャワカレー スパイシーブレンド』は付属の粉末も全部入れます。辛みと香りが強くて好きなのですが、単体だとハードすぎるため、奥行きを感じづらいんですよね。

かといって、そこへ味に丸みのある甘口ルーを合わせるのでは、やわらかくなりすぎる。結果的にスパイス感とコクのバランスがいい『ゴールデンカレー 辛口』をチョイスしています。

ソフリット(野菜を炒めたペースト状のもの)で深みを出すのもポイント」
詳しいレシピはこちら▼
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