ライター : yuitoss

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カルピスの英語名、知ってる?

我が国日本が誇る乳酸菌飲料と言えば、「カルピス」。老若男女に愛される不動の飲み物として、絶対的なステータスを手にしていると言っても過言ではありません。
晴れた日の昼下がりにカルピス、夜眠る前にホットカルピス。濃いめ派、薄め派と何かと意見が分かれがちなこの飲み物、英語圏でそのまま「カルピス」と発音してしまったら……。きっと、いいえ、間違いなくあなたはイタイ目で見られるでしょう。
なぜならそれは、カルピスは英語圏では「牛のおしっこ」という意味合いになるから。海の向こうでは、まったく別の意味を持つなんて、衝撃的です。

カルピスを英語で何て言う?

青春のような、ときにはやさしさで包んでくれるような不思議なチカラを持つ「カルピス」を、旅の途中で無性に飲みたくなるとき、あるでしょう。愛してやまないカルピスを飲みたい旨を、英語で主張するには?アメリカやカナダなど欧米においては、「CALPICO(カルピコ)」と言う呼び名で認識されているようです。
どうしてカルピコになったのか。早速調べてみたところ、理由はこうです。カルピス発売にあたってアメリカの販売業者が、「牛のおしっこ」に聞こえるから名前を変えるべきだ、と主張しました。これに対し当時の社長は「いいや、この飲料水はこの名前で大きくなった会社だ。名前を変えるわけにはいかないよ」と訴え、カルピスのまま発売をスタート。
案の定消費者からは「気持ちが悪い」という声が相次ぎ、カルピコという欧米用の名前は誕生したというわけ。

英語圏でカルピスはお下品!?

あなたが当たり前のように「カルピス、カルピス」と何気なく発していた飲み物がじつは、海の向こう側では牛のおしっこと捉えられていたなんて、かなり驚きです。でもどうして、お下劣な意味合いを生んでしまうのか。それは、英語ならではの発音に原因が潜んでいました。
もしも、親しくなったアメリカ人の友達にあなたが「ねえ、私カルピス飲みたい」と、喉の渇きを訴えたとします。それも流暢な英語で。きっと友達はあなたの発言に耳を疑うでしょう。
と言うのも「カルピス」は英語では「Cowpiss(カウピス)」と聞こえ、この言葉を分解すると「Cow(牛)」+「Piss(おしっこ)」と飲み物とまったくかけ離れたもの、むしろ下品な意味を生んでしまうからです。ホットカルピスという発言は、もっと危険かも。
このことから、欧米において「CALPICO(カルピコ)」というふくよかなネーミングに変更された理由も納得できますね。

ちなみに、ほかの乳酸菌飲料は?

ほかの乳酸菌飲料で人気のピルクルは、どうでしょうか。もしかして、この乳酸菌飲料にも何かおもしろい裏事情が隠れているのでは……?
調べてみたところ、発音によっては英語圏で白い目で見られる、みたいなヒヤヒヤした感じはなさそうです。このピルクルという名前は、1620年メイフラワー号に乗って自由を求め英国からアメリカに渡った100にも上る人びと「ピルグリム・ファーザーズ・クルー(Pilgrim Fathers Crew)」の略。
自分たちの理想とする世界を築くために、常に新しい可能性にむかってひたむきに挑む彼らの精神力に共感し、「ピルクル」と名付けたようです。名前の裏に、私たちの心の奥底に眠る願望が潜んでいたんですね。

カルピスをよりおいしく

幅広い世代に親しまれている乳酸菌飲料「カルピス」の英語名について調べてみたら、欧米においては牛のおしっこ、という飲み物とはかけ離れたとんでもない意味を持つのでした。
あなたがカルピス愛好家だとしたら、海外では「CALPICO(カルピコ)」とおぼえておくと、友達から白い目で見られたり、ドン引きされることもなく、良好な信頼関係をキープできるでしょう。
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