1.芯になる円錐型を作る
プチシューを積み上げる際に芯となる、紙型を作ります。
厚紙を角度約120°、半径15cmの扇形にカットします。フリーハンドでだいたいの下書きをしてカットすればOKです。
厚紙と同じサイズでベーキングシートもカットします。
扇形の半径を少し重ねてホッチキスで止め、円すい型を作ります。写真ではそれぞれ組み立てましたが、厚紙とベーキングシートを重ねて、まとめてホッチキス止めしてもOKです。
厚紙の円すい型のみだと、組み立てる際に使うキャラメルが紙にくっついてしまいます。ベーキングシートをプラスすることでキャラメルのくっつきを防止できますよ。
2.牛乳、バニラエッセンスを温める
牛乳を鍋に入れ、バニラエッセンスを加えたら沸騰直前まで温めます。
3.卵黄にグラニュー糖、薄力粉を加える
牛乳を温めている間に、卵黄とグラニュー糖をホイッパーしっかり混ぜ、ふるっておいた薄力粉も加えます。
4.温めた牛乳を合わせる
ボウルに温めた牛乳を2回に分けて加え手早く混ぜます。
カスタード液を濾しながら鍋に戻します。
5.カスタードクリームを炊く
中火~強火にかけ、ホイッパーで絶えず混ぜながら、一気に炊き上げます。ポコポコとクリームが沸騰し、ツヤが出てなめらかな状態になればOKです。
炊きがったカスタードクリームにバター(無塩)を加え、溶け残りがないようにしっかり混ぜます。
バットにラップを敷き、早く冷えるようになるべく薄く伸ばします。上からもラップをして、冷凍庫にまず15分入れて粗熱を取り、冷蔵庫に移してしっかり冷やします。
6.鍋で牛乳、バター(無塩)などを沸かす
鍋に牛乳、水、バター(無塩)、塩、グラニュー糖を入れ、沸騰するまで温めます。
バター(無塩)の溶け残りがないように、注意してください。
7.薄力粉を鍋に入れて加熱する
沸騰したら鍋を一度火から離し、ふるった薄力粉を一度に加えます。木べらでざっくり混ぜ、冷めないうちに、すぐに鍋をコンロに戻し、加熱していきます。
火加減は中火にし、絶えず木べらで生地を練りながらまんべんなく加熱します。
最初の水っぽさがなくなり、鍋を傾けると、生地が餅のようにひとまとまりになり、鍋底にうっすら生地の膜ができたらOKです。
8.卵を加える
卵を溶いて、生地に数回に分けて加えます。生地温度が下がると状態が悪くなるので、鍋の中で素早く進めていきましょう。
最初は写真のようにもろっとした状態ですが、気にせずどんどん混ぜましょう。
鍋で生地を加熱する度合いによって、卵を入れる量が若干変化します。生地がなめらかなになってきたら、加える卵の量は少しずつにしてください。
写真のように木べらですくうとゆっくり生地が落ち、生地が二等辺三角形のような状態になれば完成です。
生地が乾燥しないように、濡れふきんをかけておくと、良い状態で絞れますよ。
9.生地を絞る
丸口金(写真はサイズ10番の口金)で生地を絞ります。生地は重く絞りにくいので、絞り袋の約半分くらいを目安に入れましょう。
絞り始めるころに、オーブンを180℃に予熱しておいてください。
プチシューの土台になるリング状のシューを絞ります。芯になる円すい型の直径が約12cmなので、サイズはひと回り大きい直径15cm程度にしてください。
厚みがなるべく薄くなるように、押しつぶすようにして絞りましょう。
プチシュー用に直径2.5~3cm程度の丸型に生地を絞ります。等間隔に絞り、膨らんだときにくっつかないように隣同士の距離をしっかり開けてください。
生地をすべて絞ると、40~45個程度できます。組み立てに使うプチシューは30~35個程度ですが、予備があると安心です。
表面にたっぷり霧吹きをします。
生地に絞った跡がある場合は、指やフォークで軽くならしておくと、丸みのあるシュー皮が焼き上がります。
180℃のオーブンで12~15分ほど焼き、しっかり膨らんで表面に焼き色が付いてきたら、温度を150℃に落とします。側面までしっかり色がつくまでさらに15分程度焼いたら完成です。
リング状のシューも同様に、霧吹きをして180℃で20分ほど焼いてください。
10.カスタードクリームをなめらかにする
カスタードクリームをゴムベラでなめらかになるまで混ぜます。
11.生クリームと合わせる
カスタードクリームに9分立ての生クリームを入れて混ぜます。
混ぜムラがなくなればOKです。使うまで冷蔵庫で冷やしておきましょう。
12.シュー皮にクリームを詰める
シュークリームの底に小さめの口金や竹串で穴を空けます。穴が大きすぎるとクリームがこぼれる原因になるので、必要最低限の大きさにしてください。
底の穴からディプロマットクリームを絞ります。絞っているクリームが止まる手ごたえがあれば満タンのサインです。
13.接着用キャラメルを作る
グラニュー糖、水、水あめを鍋に入れ、軽くゴムベラで混ぜてから中火にかけます。最初に混ぜておかないと、なべ底に接しているグラニュー糖の部分だけが先に焦げてしまうこともあるので注意です。
鍋の側面に面する部分が焦げやすくなるので、火は鍋からはみ出さないように調節してください。
鍋を火にかけたら、ゴムベラで混ぜるのはNGです。衝撃で砂糖が結晶化し、飴状にならないおそれも。鍋を回したり軽くゆすったりする程度なら大丈夫です。
鍋の側面が焦げないように、水で塗らした耐熱の刷毛でときどき鍋肌の飴を落としながら様子を見ましょう。
お好みの色のキャラメルになったら、ボウルに張った冷水につけて急冷します。しっかり冷まさないと、キャラメル化が進み、色が濃くなったり、苦味が強くなってしまいます。
14.シュークリームを接着する
リング状のシュー皮の上に、円すい型の芯を置きます。
リング状のシューに接する部分にキャラメルをつけ、プチシューを接着します。キャラメルはとても熱く、手につくとあっという間に火傷してしまうので、扱う際は十分に気を付けましょう。
キャラメルは必要最低限でOKです。すき間ができないように、ちょうど良いサイズのシュークリームを組み合わせて使いましょう。キャラメルが冷めて固くなってきたら、少しだけ火にかけるとやわらさが戻り、使いやすくなりますよ。
上の段のプチシューは、下の段のシュークリームの隙間にはめ込むように積みます。すき間が開きにくく、全体のシルエットも整います。
頂点のシュークリームを円すい型の芯に刺して、接着が完成です。
15.デコレーションする
残りのキャラメルを温め直し、アーモンドやクルミなどをコーティングして冷まします。しっかり冷めたら、シュークリームのすき間に埋め込みます。
溶けない粉糖(分量外)を振って完成です!