ライター : 堀田 らいむ

webライター

海苔は消化しにくい食べ物だった!

皆さんは、普段どのように海苔を食べていますか?巻き寿司にしたり、おにぎりに巻いたり、炊き立てご飯にくるっと巻いて食べるのも最高ですよね。和風パスタやおそば、うどんやそうめんに細切りにして添えたり、そのままバリバリっと食べる方もいらっしゃるかもしれません。当たり前のように私たちの食卓にある海苔。実は消化しにくい食べ物だったのです!今回は海苔について、まさかの?事実をご紹介していきます。

なぜ海苔は消化しにくいのか

早速ですが、どうして海苔は消化に悪い食べ物なのでしょうか?海苔はアマノリ属の紅藻や緑藻、藍藻を含む海草や、その海藻を乾燥させた加工食品のことを指して言います。この、アマノリ属に含まれる多糖類は消化酵素によって消化されず、また腸管から吸収されないため、体内では分解できないことがわかっています。そのため、海苔はなかなか消化されにくい食べ物なのです。

日本人は昔から海苔を食べているから平気

しかし、驚きの研究結果があるのです。なんと、日本人だけは海苔を体内で消化する事ができるのです。 ゾベリア・ガラクタニボランという海洋性バクテリアが、アマノリ属の海藻内の多糖類を分解できるのですが、それと同じ消化酵素を作る遺伝子を備えたバクテロイデス・プレビウスという微生物を、日本人は腸内に持っていることがわかったのです。これは、はるか昔、8世紀ごろからすでに日本人は海苔を生食していたため、海藻に含まれるバクテリアから、分解する酵素を作る力を長年かけて身に付けていったと考えられています。日本の食文化が日本人の体質を変えた、というから驚きですよね。

海苔に含まれる栄養と栄養効果

昔から日本人になじみの深い海苔。次は海苔に含まれる栄養分や効果効能についてご紹介していきます。 1枚約3gの海苔には栄養がぎっしり!良質なたんぱく質や、ビタミン群が1枚の海苔に豊富に含まれています。また、鉄分やヨウ素もたっぷり。たった1枚食べるだけでさまざまな栄養分を摂取する事ができる、非常に優秀な食べ物なのです。

ビタミンCで美肌作り

海苔に含まれるビタミンCの量は、野菜や果物にも引けを取りません。しかも、海苔に含まれているビタミンCの大きな特徴は、熱に強いということです。 普通、加熱すると壊れてしまうビタミンCですが、海苔に含まれるものは加熱しても壊れにくく、しかも長期保存がきくのです。ビタミンCにはメラニンを防ぎシミを出来にくくする効果とシミを薄くしてくれる効果があり、美白効果が期待できます。 また、同じく海苔に含まれているビタミンAは肌荒れや乾燥に効果的で、亜鉛にも美肌作用があります。海苔は肌にとても嬉しい食べ物なのです。

食物繊維でお腹の調子を整える

海苔の約3分の1は、食物繊維でできています。実にほうれん草の2倍の量の食物繊維なのです。 食物繊維といえば、便秘に効果的だと言うことは有名ですが、海苔に含まれる食物繊維は野菜に含まれているものよりもはるかに柔らかいので、胃や腸を傷つけずにお腹の調子を整えてくれます。また、海苔に含まれる食物繊維は、細菌によって腸内でビタミンを合成してくれるのにも一役買ってくれます。
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