4. 掲げ餃子一本の有名店「赤のれん」

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豊橋駅の西の玄関口、通称「西駅」で60年以上続く「赤のれん」。その名の通り、真っ赤な店構えとのれんが目標です。三代目を引き継いだ高井隆光さんが、初代が考案した素朴でしみじみおいしい餃子の味を守り続けています。

メニューはとてもシンプルで餃子のみ、白いごはんも提供していません。お客から「並!」「大!」「特大!」とオーダーが入るや否や、アツアツの餃子がテーブルへと運ばれます。

餃子(大11個)

Photo by @kao729

660円(税込)
「赤のれん」の餃子の特徴は、なんといっても自家製の皮です。初代が導入した形成機を使って仕上げた皮は、ぽってりと厚みがあってモチモチ食感。たっぷりのキャベツと豚のひき肉、ニラ、塩こしょうというシンプルな具を包み、ラードを使ってこんがり焼き上げます。

7つのフライパンをフル稼働させているので、焼き立てをスピーディーに提供。待たされない理由は、ここにあるのです。

お値段もリーズナブルかつテイクアウト可能なので、食べ盛りのお子様がいるご家庭では、持ち帰ってご飯と合わせるケースが多いよう。店内でアツアツ焼き立てとビールを楽しむのはもちろん、おうちでおかずのひとつとして楽しむのも良さそうですね。
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5. 古くから愛される、なめし田楽「きく宗」

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創業は文政年間とされる「きく宗」。吉田宿の名物料理「なめし田楽」を提供する店として、200年以上にわたって旅人や地元の人々に愛されています。

吉田宿といえば、東海道きっての宿場町。旅籠や遊郭が軒を連ね、大きな賑わいを見せました。「きく宗」はこの旧東海道沿いに位置し、白壁や格子戸などの設えから当時の情緒が漂います。

のれんをくぐると趣向を凝らした中庭が現れ、落ち着いた雰囲気を演出。旅人や客人たちをもてなす姿勢が、随所にみられます。

菜飯田楽定食

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1,903円(税込)
豆腐や蒟蒻に味噌を塗って焼いたものを「田楽」と呼ぶようになったのは、豊作を祈って田の神に奉納した田楽を舞う姿が、串に刺した豆腐料理に似ていたためと言われているんです。

「きく宗」では国産大豆を100%用いて使った自家製豆腐に、三河地方特有の豆味噌を使った秘伝の味噌を塗り、香ばしく焼き上げています。

田楽に合わせるのは、大根の葉を刻んで混ぜ込んだ菜飯。ほんのりとした渋みと塩味が、甘辛い味噌と相性抜群です。田楽には溶き辛子がついているので、ピリッとした刺激が絶妙なアクセントに。シンプル極まりない料理ながら、一度食べたら忘れられない味になること請け合いです。
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6. うずらを殻ごと焼く!? 「太郎串」

豊橋市はうずら卵の生産量が日本一。関西ではざるそばの汁に生のうずら卵を入れるケースが多々見受けられますが、豊橋においても、ざるそばとうずら卵は定番の組み合わせです。うずら卵の殻を割る専用のハサミ「ぷっち」を多くの家庭で備えているほど、馴染みの深い食材です。

豊橋で創業した「焼鳥 太郎串」では、豊橋市の特産物であるうずら卵を意外な調理法で提供しています。目の前に運ばれた途端、思い描いたイメージすべてが覆されるはずです。

うずら卵殻つき焼き

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2本250円
「太郎串」の「うずら卵殻つき焼き」は、なんと殻ごと串刺しにして焼き上げます。驚きのビジュアルですが、思い切って食べてみると、いい意味で先入観が裏切られるはず。スナック菓子のようなザクザク軽い食感のなかからまろやかなうずら卵の身が現れ、絶妙なコントラストが楽しめるのです。

そのほか、シャモや親鳥など焼鳥類が充実しているだけでなく、季節によってはうずらの姿焼きや天然の本鴨、山鳩なども登場し、極上の味わいが堪能できます。鳥料理の真髄を知り尽くした大将渾身の料理を、心ゆくまでお楽しみください。
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