ライター : とも

子育てフードライター

「山わさび」ってどんなわさび?

山わさびは「レフォール」「ホースラディッシュ」「西洋わさび」とも呼ばれる多年草の植物。ギリシャでは紀元前より食べられていたとされ、1世紀頃にはローマ帝国で香辛料として使われていたと言われています。日本には明治時代初期に伝来し、チューブわさびや粉わさびのような加工わさびの原料に使われているんですよ。

味や見た目の特徴

山わさびは大根に似た香りが特徴。そのため、「わさび大根」と呼ばれることもあるんですよ。根は白色でごぼうに似た見た目。繊維が多く、粗めのおろし金ですりおろすと、ツンと鼻に抜ける独特の辛みが感じられます。

葉っぱも食べられますが、アクが強いのでゆでてから味噌や醤油に漬け込むのが一般的です。

山わさびと本わさびの違い

栽培方法の違い

山わさびは、山で栽培されています。根を水に浸けておくだけで発芽するほど生命力が強く、約1年ほどで収穫できる大きさに成長。一方、本わさびは湧き水や清流など、水がきれいで冷たい場所でしか栽培できないのが特徴です。収穫までに3年ほどかかるのも山わさびと違う点。

また、山わさびは生命力が強いことから、本わさびにくらべて収穫量が多いのも特徴です。そのため、チューブわさびや粉わさびなどの加工わさびの原料に使われているんですよ。

味や見た目の違い

本わさびはすりおろすと鮮やかな緑色なのに対し、山わさびは白いのが特徴。また、味にも違いがあり、山わさびは本わさびの約1.5倍も辛いと言われています。

本わさびは辛さのなかに甘みが感じられますが、山わさびはしびれるような辛さが際立ちますよ。刻んだりすりおろしたりすると涙が止まらないという方も。独特の辛みは、ローストビーフやステーキなどの肉料理や、お刺身や和え物などの和食にも合います。

山わさびの旬と主な産地

山わさびの主な産地は北海道。原産地であるフィンランドや東ヨーロッパと気候が似ていて、栽培に適しているのがその理由です。5月頃に植え付けて10~3月頃に収穫され、市場に出回ります。収穫期間が長いのは、栽培地によっては雪が多く降り、一定期間収穫がむずかしくなるため。

最近は中国からの輸入品も多く、1年を通して流通していますが、鮮度の良い国産のほうが香り・味ともに別格です。
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