わさびのチューブでも効能は期待できる?

チューブに入っている「練りわさび」の原料は、主に西洋わさびです。そのため、血小板の凝固を抑制する沢わさびの香り成分が含まれていません。

また、6-メチルスルフィニルヘキシルイソチオシアネートが含まれていないため、抗酸化作用は期待できないといえます。

なお、練りわさびには油や甘味料が添加されており、生わさびよりも高カロリー。また食塩が添加されており、塩分が多く含まれているため注意が必要です。たっぷりわさびを摂りたい場合は、生わさびの使用をおすすめします。(※1,10,12,15)

わさびの栄養を効率よく取り入れる方法はある?

わさびをすりおろして細胞が破壊されると、殺菌作用がある「アリル芥子油」ができます。アリル芥子油は不安定な物質で、時間が経つと分解されるため、わさびはおろしたてを使いましょう。

また、わさびに豊富なカルシウムの吸収をよくするには、「ビタミンD」が必要です。ビタミンDは魚類やきのこに多く含まれています。刺身とわさびを合わせると、わさびのカルシウムを効率よく摂れますよ。(※3,8,15)

管理栄養士おすすめ!わさびレシピ3選

1. なすのわさびポン酢和え

Photo by macaroni

なすを揚げて、わさびとポン酢の合わせ調味料で和えるこちらのひと品。わさびを毎日少しずつ摂りたいという方におすすめの、作り置きレシピです。

わさびの香り成分には抗菌作用があるため、常備品を作るときでも安心できますね。(※8)

2. わさびみそドレッシングの豚しゃぶサラダ

Photo by macaroni

こちらの豚しゃぶサラダは、きゅうりやオクラを使うことで、食べごたえたっぷりです。わさびと味噌の合わせ調味料で和えることで、さっぱりと仕上がりますよ。

生わさびをすりおろして使う場合は、辛み成分の分解を防ぐために、食べる直前にドレッシングを作ることをおすすめします。(※15)

3. わさび漬け冷ややっこ

わさび漬け入りの合わせ調味料をかけた冷ややっこです。ささっと作れるので、副菜を手早く仕上げたいときにおすすめ。

ビタミンB1が豊富な酒粕に漬けて作るため、わさび漬けは生わさびよりもビタミンB1が多く含まれていますよ。(※1)

わさびを料理に取り入れよう!

カリウムやカルシウム、ビタミンCなどといった栄養が多く含まれているわさび。香り成分や辛み成分には、殺菌作用や抗酸化作用などといった、さまざまな作用があるのも魅力のひとつです。

なかには練りわさびには含まれていない成分があるため、なるべく生わさびをすりおろして使うのがおすすめ。薬味として使うのはもちろん、ドレッシングや合わせ調味料として、料理に取り入れてくださいね。
【参考文献】
※1 新ビジュアル食品成分表 新訂第二版|大修館書店
(2020/06/16参照)
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