【千円以下で100年続く味】やみつき注意!「海苔のサンドイッチ」とは?(vol.1 山本海苔店@日本橋)

“老舗”といえば位の高いお店。そんな風に考えてしまうのは、実際を知らないから!この企画では、創業100年を超える老舗でありながらも親しみやすく、1000円以下でもその真髄を楽しませてくれるお店を厳選してご紹介。第1回となる今回は、味附海苔で知られる日本橋の名店へお邪魔しました。

2019年2月12日 更新

味附海苔を生んだ老舗「山本海苔店」

日本橋「山本海苔店」本店の外観

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嘉永2年創業。日本橋「山本海苔店」本店の外観

“老舗”という言葉を聞くと、反射的に「お高いんでしょう?」と思ってしまう。私もそうですし、それってけっこう耳にする話。

でも、老舗のすべてが入店に気を使うような高級店かというと、そんなことはないですよね。老舗ならではの格式はあれど、安価でもその真髄をしっかり楽しませてくれるお店はたくさんありますから。

創業170年を数える日本橋の老舗海苔店「山本海苔店」の本店も、そういうお店のひとつ。
山本海苔店といえばの◯梅マーク

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日本各地に店舗のあるブランドですから、ご存知の方は多いでしょう。たとえ店名に覚えがなくとも、梅の字を◯で囲ったこのマークに見覚えのある人は少なくないはず。数ある商品のなかでも特に有名なのは「味附海苔」。白ごはんにくるんと巻くだけでおいしい味附海苔を、はじめて世に出したお店、それが山本海苔店です。

高級品から安価な品まで数え切れないほどの品ぞろえ

山本海苔店の店内。商品点数は驚くほどで、シーズナルのアイテムも充実

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創業時から1度の移転もなく、変わらずここにある山本海苔店の本店。どれだけ重厚なお店やら……と思いきや、けっこう入りやすい雰囲気で、いい意味で拍子抜けしました。

とはいえ、歴史の長さは隠しようがなく感じられます。なにせ商品の種類が多い!昔ながらの乾海苔や焼海苔、味附海苔ばかりでなく、季節限定商品や有名キャラクターとのコラボ商品も無数に陳列されています。膨大な時間によって生み出されてきた数え切れないほどの商品数は、さすがは老舗という感じ。
山本海苔店の最上級ブランド「梅の花」2,700円(税込)〜

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山本海苔店の最上級ブランド「梅の花」2,700円(税込)〜

明治の頃には明治天皇の指名を受け、宮内省御用達となったお店ですが、色とりどりの商品が並ぶ店内はいい意味で親しみやすく、かしこまらずに見て回れるという印象。
かつては贈答品の主役を張った海苔の老舗ですから、当然高級品もあります。しかし、とにかく商品の種類が多いので、安価で購入できる商品はいくらでも見つかったのでした。

これらすべてが1000円以下!

1,000円以下で購入できる商品がいっぱい!これでもほんの一部というから驚き

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今回の取材に対応してくれたのは、山本海苔店 企画宣伝チームの中島さん。「1000円以下で購入できる品を集めてもらえますか?」とお願いすると、抱えきれないほどの商品を運んできて、「どうぞ!」と目をキラキラ。想像を超えすぎていた品数に、思わず唖然呆然……。とても一画面に収められるような数ではなかったので、一部だけを撮らせてもらいました(上画像)。

なかでも目に止まったのは、「おつまみ海苔」という商品。あまり聞き覚えのない、乾海苔でもなければ焼海苔でもない、さらには味附海苔でもない商品ですが、いったいどんな品なんでしょう?
「かつて、進物といえば海苔でした。配送に数日から数週間かかった時代です。高級食材であり、日持ちし、好き嫌いの少ない海苔は、贈答品に最適な品でした。しかしそれから年月が過ぎ、お中元やお歳暮を贈る習慣自体が減少すると、ただ品質が良いというだけでは売れなくなってしまったのです。そこで開発した品のひとつが『おつまみ海苔』でした」(中島さん)
海苔の間にさまざまな具材をはさみ、食材としてだけでなくおやつとしても味わえるよう工夫した商品は、まるで「海苔のサンドイッチ」。これにより、海苔の新たな楽しみ方をアピールできたといいます。今では季節限定の品を夏季・冬季に発売し、かなり尖ったフレーバーにもチャレンジしているとのこと。

「冬季なら、生姜檸檬や唐辛子、夏季には藻塩レモンという商品も扱いました。変わり種ではブルーベリー味なんて品も。私は好きだったんですが、再発売はなさそうです(笑)」

「おつまみ海苔」は海苔の進化の一形態

東京プレミアム おつまみ海苔

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時代に合わせて進化した海苔。その一形態であるおつまみ海苔の多彩なフレーバーのなかで、山本海苔店として力を入れているのがこちらの「東京プレミアム」。

「2020年の東京五輪を前に、インバウンドを狙う意味でも重要な商品です。同様の考えからか、近頃は浮世絵デザインを打ち出す商品が巷に増えているんですが、パッケージのクオリティはかなりのものだと自負しています。海苔屋が缶だけほめてどうするんだというところはあるんですが、ここにはとにかくこだわりました。「わさびごまの味」(画像左)と「明太子の味」(画像右)の2フレーバーで、こちらも海外の人の好みを考慮して選んだものです」
試食シーン

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さっそく「わさびごまの味」を試食させてもらうと、パリパリと小気味良い食感の海苔が数瞬でほろりと解け、泡のように消えていきます。3大うま味成分(グルタミン酸・イノシン酸・グアニル酸)のすべてを合わせもつ海苔ならではというべきか、主張の強いわさびとごまの風味が無理なく馴染んでいる点にも驚き。スナックのような歯ごたえと、有明海産の上質な海苔の口どけ。そのどちらもが楽しく、クセになるような心地よさがありました。

店頭で実演仕上げの焼海苔にも注目

乾海苔を店頭で焼海苔にする「焼きたてお海苔」サービス

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海苔の進化を感じさせてくれた「東京プレミアム おつまみ海苔」は、2味それぞれ648円(税込)で発売中。2缶詰合せもあり、こちらは1,296円(税込)です。単品もセット品も公式サイトで購入可能ですが、日本橋へのアクセスが面倒でないという方は、ぜひ本店へ足を運んでみてください。

山本海苔店の長い歴史を感じさせる店内には、諸井華畦(もろい・かけい) 書、 中村蘭台(なかむら・らんだい) 篆刻による金文字の看板が飾られているほか、壁を飾る信楽焼のタイル、海苔船の船底をイメージしたという天井の造りなど、文化的な見どころもいっぱい。かつての日本橋を写した写真も見応えがあり、日本の古き良き食文化にふれる良い機会となりそうです。

さらに、店頭では焼海苔の実演販売を行っていて、香り豊かな焼きたても購入可能。鮮やかな緑色に染まったばかりの焼海苔は、香りも口どけも最高ですよ!
文・写真/植松富志男(macaroni編集部)
※本記事は個人の感想に基づいたものです。味の感じ方には個人差がありますのでご了承下さい。

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