ライター : y_nakagawa

新潟・妙高地方の伝統調味料「かんずり」とは

唐辛子の発酵食品

かんずりは、新潟県妙高市に伝わる、唐辛子を発酵させた辛味調味料です。妙高地方・上越地方では一家に必ずひとつは常備している、と言われるほど身近なもの。古くは、多くの家庭で作られていました。

ピリリとした辛さの中にうま味があり、そのおいしさは「西の柚子こしょう」「東のかんずり」と言われるほど。味噌汁や納豆のアクセントのほか、炒め物、煮物、焼き物、パスタソースなど、和洋中の料理を選ばず使えます。塩漬けにした唐辛子を雪にさらす、という製法も特徴のひとつです。

完成までに4年!かんずりの作り方

種から育てる1年目

唐辛子の育成

かんずり作りは、原料となる「かんずり用唐辛子」の栽培から始まります。4月、まだ雪が残る地面を掘り返し、前年の唐辛子から採れた種を植え、苗に育てます。

塩漬け

丁寧に育てられた苗にたくさんの唐辛子が実る夏、収穫が始まります。傷がつかないよう、一本ずつ収穫された唐辛子は、洗浄され天然海塩水で塩漬けに。この作業は8~11月頃までおこなわれます。

雪さらし

1月20日の大寒頃、かんずり作りに欠かせない、雪さらしに入ります。雪の上にまいた唐辛子は、3~4日たつと強いアクと塩が抜け、まろやかな味わいに。雪さらしは3月頃まで何回も繰り返されます。
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