全体を捉えるなら横に撮るのが吉

テーブル全体を押さえたいときは、横から撮影。縦に配置した料理を正面から少し左右にずれ、カメラを横にして撮影すると、バランスよく全体を撮影できます。 横に並んだ料理を、横に撮影すると間延びしたような印象を与えがちです。縦横で何枚か撮って、最もよいバランスを見つけましょう。

【コツ3】近づいてシズル感を演出

撮影するときの「距離感」。これも写真のイメージを大きく左右します。全体をフレームに入れることばかりに気を取られると、せっかくのシズル感を忘れがち。プレートの端が切れても、思い切り料理に寄ってみましょう。 コショウの一粒ひと粒、卵のトロっとしたツヤまでくっきりと。それはまるで目の前にある料理のように切り取ることができます。

【コツ4】余白を使いこなす

料理写真を撮るときに気をつけているのが"余白"。余白がありすぎても寂しい印象になってしまう……、かといっていろいろ並べすぎても、ごちゃごちゃしてなにを表現したいかぼやけてしまいますよね。 メインの料理の後ろに、取り皿やカトラリーをさりげなく配置。料理に関係のある調味料や材料を置くことで、余白を埋めつつ、全体に統一感のある"小さな世界"を作ることができます。 料理の色が地味だな……と思ったら、挿し色としてちょっと鮮やかなクロスを添えてみて。パキっと引き締まった印象になりますよ。

【コツ5】小物使いで世界観を演出

スタイリングに欠かせないのが小物。高い器もいいですが、安くて気に入ったものを自分の足で探すのがポリシーです! シーンに合った器や小物は、料理をグッと引き立てるスパイスのような存在。小鉢はシンガポールのチャイナタウンでワンコイン、竹かごはどちらも「ダイソー」にて揃えました。
例えばこちらの青磁のお皿はニトリで410円(税込)。和もアジアも受け入れるその万能さに、我が家での登場回数ナンバーワンです!
旅行先で必ず回るのがローカルの食器屋。特にアジアは、街中の日用品店で器やカトラリーがたくさん売られています。メラミン食器や竹製品など、ご当地料理を日本で再現するのに欠かせないアイテムです。 しかもどこも驚くほど安いので、旅の思い出に"食器屋巡り"、おすすめです!! メラミン食器やサイズ違いのレンゲ、日本では見かけない竹のトレーなどはすべてタイの小さな日用品店で。

撮り方次第で料理はもっとおいしく!!

いかがでしたか。料理写真の撮影についてお伝えしてきました。 一番大切なのは、数をこなして"自分の世界観"を掴むこと。撮影を重ねるうちに、その料理がどうすれば一番生きるかがわかるようになってきますよ。もちろん、撮影ばかりに気を取られすぎて、料理をおいしく味わうのも忘れずに♪ 少しでも日々の料理撮影の参考になればうれしいです。
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