ライター : SATTO

webライター

四季を彩る山形の郷土料理に舌鼓♪

東北地方の日本海側にある、美しい自然に囲まれた土地「山形」。冬には大雪がふり積もる地域もあり、スキー場があることでも有名です。また、豊かな自然に恵まれていることから、昔から農産物の生産も盛ん。さくらんぼやメロン、米、牛肉、ワインなど、数多くの特産品があります。

土地に根ざした郷土料理がたくさんあるのも、山形の特筆すべきポイント。また、季節によっても、旬の料理が違ってきます。春は豆類や葉物野菜を使った料理、夏にはお盆に適した料理、秋にはいも煮といった季節ごとの料理を楽しめるのです。また冬には、どんがら汁といった身も心も温まる料理を食べられます。

四季を通じて食文化の豊かさを感じられることが、山形の大きな魅力のひとつです。

春の郷土料理4選

1. 「ゆべし」

米粉を使う、モチモチ食感の和菓子「ゆべし」。山形の農家では、米を粉に挽いて端午の節句をはじめ、人が集まるタイミングで作ってふるまう郷土料理です。「指で押した」というところから「ゆべし」という名前になったという説があります。

長期間の保存を効かせるため、柏の葉や笹の葉にのせるのが特徴。伝統料理ならではの知恵が活かされています。

2. 「孟宗汁」

「孟宗(もうそう)汁」は、春に採りたてのおいしい孟宗竹を、みそと酒粕で味付けする煮込み料理です。コリコリとした食感と素朴な風味が魅力の汁物。

孟宗竹のほかに豚肉や厚揚げ、しいたけなどを入れることが多く、旨味を存分に楽しめます。山形の庄内地方では、春まつりのごちそうとして「孟宗汁」がでてくるの定番です。

3. 「笹巻き」

「笹巻き」は子どもの成長と無病息災を願い、主に端午の節句に食べられてきた伝統食のひとつです。主な素材はもち米。笹の葉は防腐剤としての役割を果たすといわれ、古くから保存食の包装に使用されているのですよ。食べるときには笹の葉っぱをむいて、黒蜜やきな粉をつけて食べるのが一般的。

4. 「うこぎごはん」

炊きたてのごはんに「うこぎ」を混ぜ合わせて作る「うこぎごはん」。「うこぎ」とは、トゲがあるので防犯に役立つと同時に、春の香りを食卓に運んでくれる植物です。

米沢地方の垣根などで栽培され、新芽を食べることで珍重されてきました。米沢藩9代藩主の上杉鷹山公が、家の垣根に「うこぎ」を植えることを奨励したといわれています。

夏の郷土料理4選

5. 「むきそば」

「むきそば」は、そばの実をゆでて殻を剥いたものにだし汁をかけて食べる山形の郷土料理。もともとは関西方面の寺院で食べられていたものが、江戸時代中期に山形に伝えられたといわれています。

山形は寒暖の差が大きいため、風味豊かなそばを作れるのです。素材の味が存分に活かされた、上品な味わいが魅力。

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