ライター : ☆ゴン

ダマスカス包丁の特徴と名前の由来

ダマスカス鋼とは、古代インドで作られていたウーツ鋼の別称。中東シリアのダマスカスで、このウーツ鋼を使って造られた刀剣が美しい縞模様を持つことから、「ダマスカス紋様」や「ダマスカス鋼」と呼ばれるようになったそうです。現代ではこのウーツ鋼は存在せず、製法も定かではありません。

そんなダマスカス紋様を、いろんな種類の鋼や金属を使い積層鍛造して、再現したのが日本のダマスカス包丁です。刃身の美しい見た目だけでなく、切れ味がよく耐久性にも優れた逸品。いまでは海外の有名シェフがこぞって、日本のダマスカス包丁を買い求めるほどで、家庭の主婦にもたいへん評判です。

ダマスカス包丁のメリット・魅力

1. 錆びにくい

家庭でよく使われているステンレス包丁は、錆びにくいことで重宝されますが、ダマスカス包丁も負けていません。

日本のダマスカス包丁の芯材にはモリブデン鋼特に錆に強い材質が使われています。そのため、ダマスカス包丁は、耐食性に優れた素材で錆びにくいのが特徴のひとつです。

製品価格は決して安くないですが、錆びにくく長く使えるため意外に経済的といえます。

2. 切れ味が鋭い

ダマスカス包丁の刃身は芯材に、モリブデンなどの硬質の鋼を使い、その上からいく層ものさまざまな種類の、鋼や金属を重ねて造られています。そのため、硬さとしなやかさをあわせもつ刃は、切れ味の鋭さが魅力です。また、切れ味が鈍らないところもいいポイントです。

本来の「ダマスカス鋼」の製法は残念ながら再現できないものの、技術の粋を集めて鍛造される現代のダマスカス包丁は、当時の刀剣を凌ぐ品質を持つといっても過言ではありません。

3. 耐久性が高い

ダマスカス包丁は、錆びに強いモリブデン鋼を芯材に使用しており、丁寧にいく層も重ねて鍛造されているため、耐久性に優れています。

錆びにくいという特徴のほか、日常的に使用していても、刃こぼれしにくく丈夫なことも魅力のひとつ。

ダマスカス包丁は見た目が美しいだけでなく、耐久性と強さも兼ね備えています。

ダマスカス包丁のデメリット

模様も美しく、耐久性もあるダマスカス包丁は、普通の包丁よりも価格が高く、安いものでも1万円前後のものから、5~6万円程度のものまであります。

また、包丁を研いでいくと、模様も削れたり、崩れてくるため、日常的に使う包丁としてはコスパ面があまりよくない点がデメリットとして挙げられます。

価格も高く、見た目も美しく、高級感のある包丁のため、贈り物やプレゼントなどにはいいかもしれませんね。
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