関東のひなあられが「ポン菓子」の理由

関東のひなあられの歴史には諸説ありますが、はじまりは江戸時代だとされています。

当時、もち米を炒った「爆米(はぜ)」、いわゆる「ポン菓子」と呼ばれるものが、豊作を祈願するためのお供え物として用いられていました。爆米の形が稲の花に似ていたことから、人々は各自の家で作物が豊かに実るようにと願いを込めていたといわれています。

やがて爆米をもとに作られたのが、関東でおなじみのひなあられ。昔から縁起のよいお菓子として親しまれていたことがわかりますね。

関西のひなあられ

Photo by macaroni

※画像はイメージです
関西のひなあられは、もち米を原料とした直径1cmほどの丸いあられです。甘いあられのほか、しょうゆや青のり、えびなどを使ったしょっぱい味のものがミックスされています。味は「おかき」に近いですが、おかきよりもサイズが小さいのが特徴です。

なかには、しょっぱいあられに砂糖やチョコレートなどをかけたものも。バリエーション豊かなので、子どもから大人まで幅広い年代の方が楽しめますよ。

関西のひなあられが「おかき」の理由

関西のひなあられが「おかき」である理由には諸説あります。そのうちのひとつに、涅槃会(ねはんえ)という、お釈迦様の亡くなった日におこなう法要が関係しているという説が。

京都では涅槃会のお供え菓子として、直径1cmほどのおかきに、しょうゆや黒砂糖などで味付けした和菓子を作る習慣があります。このお供えの和菓子が、関西のひなあられのルーツになったと考えられているのです。

そもそもひなあられはなぜ食べる?由来とは

ひなあられを食べるようになった理由には、江戸時代の「雛の国見せ」という風習が関係しているという説が。当時、ひな人形は女の子の厄を引き受ける存在と考えられていました。晴れた日にひな人形を外へ連れ出し、景色を見せるというのが「雛の国見せ」と呼ばれる風習です。

雛の国見せをする際、ひな人形と一緒にお菓子を持ち出していたようですが、ひな祭りの伝統食である菱餅はサイズが大きめ。そこで、持ち運びしやすいように菱餅を小さく砕いたものが、ひなあられの原型だといわれています。

こうして、ひなあられはひな人形とセットで扱われるようになり、ひな祭りの定番のお菓子として定着したようです。

ひなあられに関するよくある質問

ひなあられの飾り方は?

ひなあられの飾り方に、厳密なルールはありません。けれども、せっかくなら見栄えよく飾りたいですよね。折り紙や和紙で箱を作ったり、きれいな小皿に入れたりと、お好みの飾りつけを楽しみましょう♪

ひなあられはいつ食べる?

ひなあられは、3月3日のひな祭りに食べるのが一般的。ひな人形と一緒に飾って、家族みんなで食べるのが定番です。とはいえ、ひな祭り以外に食べても問題ありません。お茶請けやお子さんのおやつにもぴったりですよ。
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