ライター : pomipomi

webライター / 料理研究家

お弁当用の冷凍惣菜。自然解凍するのはちょっと待って!

Photo by macaroni

夏に向けて気温や湿度が高まるこれからの時期は、食中毒が起きやすくなると言われています。特にお弁当は作ってから食べるまでに時間が空くため、暑い季節に限らず、調理には細心の注意が必要です。

たとえば市販の弁当用冷凍惣菜を、自然解凍で入れるのはNGの場合が……。「いけないの?」と思った方のために、東京都保健医療局の公式サイトを参考にしながら、本記事で詳細を解説します。

「自然解凍可能」の表示があるか要確認

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お弁当用の冷凍惣菜を自然解凍することに関して、東京都保健医療局の公式サイトには下記のように記載されています。
・弁当用そうざいの冷凍食品に、「自然解凍可能」な旨の表示があるか確認し、表示がない場合は、自然解凍での利用はやめましょう。

・また、「自然解凍可能」な弁当用そうざいの冷凍食品が入っていても、弁当はできるだけ冷やして持ち運び・保管し、早めに食べましょう。

出典: www.hokeniryo.metro.tokyo.lg.jp

ポイント

  1. パッケージに「自然解凍可能」と書かれていなければ、自然解凍での利用はしないこと
  2. 自然解凍できる冷凍食品を凍ったまま入れたとしても、お弁当はできるだけ冷やして持ち運び、早めに食べること

「表示がわかりにくい」という声も…

パッケージを見ても、自然解凍の可否が判断しにくいこともしばしば。消費者からも「わかりにくい」との声があがっています。
弁当用そうざいの冷凍食品には、自然解凍可能なものだけでなく、食べる前に加熱が必要なものもあり、それぞれのパッケージはよく似ています。そこで、都は、弁当用そうざいの冷凍食品について調査しました。

調査結果
・「自然解凍可能」な冷凍食品かどうか判断するための表示の分かりやすさを都民に聞いた結果、「分かりやすい」が42%、「分かりにくい」が45%と、半数近くが「分かりにくい」と回答しました。

・スーパー等の店頭では、混在して陳列されている場合がありました。

出典: www.hokeniryo.metro.tokyo.lg.jp

パッケージの裏面までしっかり確認

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ひと目でわからない場合は、パッケージ裏面の調理方法欄や一括表示欄などもよく確認しましょう。次のような表示がある場合は、自然解凍での利用をやめてくださいね。
・次のような場合は、弁当に入れて自然解凍で利用することはやめましょう。

 1.「加熱調理の必要性 加熱してください」など、食べる前に加熱が必要と記載されていた場合

 2.「加熱調理の必要性 解凍してそのまま召し上がりください」など、食べる前に加熱は不要と記載されていても、「自然解凍可能」の表示がない場合(弁当に入れて自然解凍することを想定した食品ではない可能性があります。)

出典: www.hokeniryo.metro.tokyo.lg.jp

「自然解凍可能」と謳うには衛生面の厳しい課題がある

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すべてのお弁当用冷凍惣菜が「自然解凍可能」になれば混乱しないのですが……。お弁当用の冷凍惣菜を「自然解凍可能」と謳うには、衛生面の厳しい課題をクリアしなければならないのです。
・弁当は、持ち運びや保管で長時間、低温管理が不十分な状態に置かれる可能性があるため、弁当用そうざいを自然解凍で加熱せずに食べるためには、製造時に厳しい衛生管理が求められます。

・一般社団法人日本冷凍食品協会では、一般家庭向けの「自然解凍可能」な弁当用そうざいの冷凍食品について、品質・衛生面で消費者の不安が生じないよう衛生管理等のルールを設けています。

出典: www.hokeniryo.metro.tokyo.lg.jp

自然解凍ができない商品も多数。パッケージをよく見て!

お弁当作りに役立つ市販の冷凍惣菜。「自然解凍可能」な商品が多々発売されてはいるものの、「不可能」なものもたくさんあります。

詰め方を間違えてしまわぬよう、パッケージの表示はよく確認してください。パッと見で判断しかねる場合は、裏面の内容もしっかりと読みましょう。
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