ライター : donguri

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かき氷のシロップは全部同じ味って本当?

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いちごやメロン、ブルーハワイなど、さまざまな味があるかき氷シロップ。「かき氷を食べるならこれ♪」というお気に入りの味がある方も多いのではないでしょうか。

しかしそんなかき氷シロップに、「色が違うだけで味は同じ」という噂があるのをご存じですか……?

この記事では噂が本当なのか検証すべく、かき氷シロップの原材料を比較。種類によって違う味に感じる理由や、しっかりと素材の味を感じられるかき氷シロップの見分け方についてもご紹介します!

【検証】かき氷シロップの原材料を比較してみた

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同じ味なのか検証すべく、かき氷シロップの人気メーカー井村屋の「メロン」「イチゴ」「みぞれ」「ハワイアンブルー」の4つの味の原材料を比較してみます。

なお原材料は、JAS法にもとづき重量順に表示するのが原則です。また原材料部分に食品添加物を記載する場合は「/」で区切り、「/」以降に食品添加物を記載するというルールがあります。食品添加物は、原材料に占める重量の割合の多いものから順に記載されていますよ。

それでは比較する4つのシロップの原材料を見てみましょう。(※1)
シロップの味原材料名
メロン果糖ぶどう糖液糖(国内製造)/酸味料、増粘多糖類、香料、黄色4号、甘味料(ステビア、ラカンカ)、青色1号
イチゴ果糖ぶどう糖液糖(国内製造)/ムラサキイモ色素、酸味料、紅花色素、香料、増粘多糖類、甘味料(ステビア、ラカンカ)
みぞれ果糖ぶどう糖液糖(国内製造)/増粘多糖類、リン酸塩(Na)、香料、甘味料(ステビア、ラカンカ)
ハワイアンブルー果糖ぶどう糖液糖(国内製造)/酸味料、香料、増粘多糖類、青色1号、甘味料(ステビア、ラカンカ)
4つのシロップの原材料は、「/」の前に記されている「果糖ぶどう糖液糖」。つまり食品添加物以外の原材料は4種類とも同じだということがわかります。

「/」のうしろに記されている食品添加物を見てみると、「甘味料(ステビア、ラカンカ)」はすべて同じ。「酸味料」はみぞれを除く3つには記載されており、使用されている着色料はそれぞれ異なるものが記載されています

つまり、みぞれの酸味料の使用の有無や着色料などの違いはあるものの、4種類の原材料はとても似ているということ。噂の通りかき氷シロップは同じ味・似ている味だということが分かります。

比較検証結果

  1. 食品添加物を除く原材料は4つとも同じ「果糖ぶどう糖液糖」
  2. 甘味料(ステビア、ラカンカ)はすべて同じ
  3. みぞれだけ「酸味料」が使われていない
  4. 着色料はシロップの種類によって異なる

材料が同じでも違う味に感じるのはなぜ?

味は同じだと言われても、「いちごシロップはいちごの味がするし、メロンシロップはメロンの味がする!」と思う方も多いはず。しかし、なぜ違う味のように感じるのでしょうか?

その答えは香料や着色料によって、「そのような味に感じる」から!甘味料は同じでも、香料や着色料はシロップの種類によって変えられているので、「メロンのような香りがして見た目は緑色。甘い味もするのでこれはメロン味」と感じるんですね。

実際、かき氷シロップのメーカーのなかには「香料や着色料以外の材料はすべて同じ」と語っているところもあります。

心理学の分野でも研究結果が

色と味覚の関係についてはさまざまな実験がおこなわれており、心理学では「おいしさは味だけでなく、視覚や嗅覚、触覚や聴覚も関係している」という意見も。

また人々は「いちごは赤色」「メロンは緑色」という認識があるので、シロップの色を見ることで脳が味を錯覚してしまうともいわれています。(※2)

メーカーによってはシロップによって味が違うことも

今回の比較結果ではかき氷シロップの原材料がほぼ同じであることが分かりましたが、商品によってはシロップごとに味が異なるものもあります。

「商品名に記載された素材の味をしっかりと感じたい!」という場合は、原材料に「果汁入り」「果肉入り」と書かれているものを選ぶのがおすすめですよ。

果汁入りのおすすめかき氷シロップ3選

1. 中村商店「キャプテン かき氷シロップ」

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