和食だけじゃもったいない!料理の主役にもなる乾しいたけ
煮物や炊き込みご飯、恵方巻きに入れる佃煮など、和食の脇役に使いがちな「乾(ほし)しいたけ」。実は、意外なポテンシャルを秘めていることをご存知でしょうか?
今回は、マカロニメイト10名が参加する「日本産・原木乾しいたけの試食会」に潜入!お肉に負けない旨味や香り、存在感バツグンの食感で、料理のアクセントから主役まで幅広く使える日本産原木乾しいたけの魅力をたっぷりお伝えします。
今回は、マカロニメイト10名が参加する「日本産・原木乾しいたけの試食会」に潜入!お肉に負けない旨味や香り、存在感バツグンの食感で、料理のアクセントから主役まで幅広く使える日本産原木乾しいたけの魅力をたっぷりお伝えします。
カリスマシェフによる絶品料理で、乾しいたけの魅力を再発見!
会場となるのは、今年7月に東京の広尾にオープンした四川料理のお店『 飄香(ピャオシャン)』。オーナーシェフであり中華料理のカリスマ、井桁良樹(いげたよしき)シェフがこの日のために考案した、特別な乾しいたけのコース料理を堪能してもらいます。
井桁シェフ「今回は、中国の精進料理をモチーフにした“もどき料理”にインスピレーションを得て、乾しいたけをほかの食材に見立てた料理を6品中3品ご用意しています。乾しいたけの魅力である、旨味・香り・食感がさまざまな形で引き出せたと思いますので、ぜひ楽しんでください」
井桁シェフ「今回は、中国の精進料理をモチーフにした“もどき料理”にインスピレーションを得て、乾しいたけをほかの食材に見立てた料理を6品中3品ご用意しています。乾しいたけの魅力である、旨味・香り・食感がさまざまな形で引き出せたと思いますので、ぜひ楽しんでください」
「乾しいたけはどれも同じ」じゃない!日本産原木乾しいたけの魅力とは?
今回料理に使用するのは、日本で原木栽培された乾しいたけ。『日本産・原木乾しいたけをすすめる会』の清末守昭(きよすえもりあき)さんによると、しいたけには栽培方法が2種類あり、私たちがふだんお店で見かける生しいたけは主に「菌床栽培」、乾しいたけは「原木栽培」で作られているのだそう。
清末さん「『菌床栽培』は、木材の粉末やチップに栄養剤として米糠や麩(ふすま)※を混ぜて固めたものにしいたけの菌を植えて栽培する方法。『原木栽培』はクヌギなどの広葉樹を伐採して『原木』とし、菌を植えて栽培する方法で、肥料や農薬を使わず自然に育てられるのが特徴です。中国産の乾しいたけはほとんどが菌床栽培ですが、日本産の乾しいたけはほとんどが原木栽培なんですよ」
※麩(ふすま)……小麦の製粉工程で取り除かれる表皮
清末さん「『菌床栽培』は、木材の粉末やチップに栄養剤として米糠や麩(ふすま)※を混ぜて固めたものにしいたけの菌を植えて栽培する方法。『原木栽培』はクヌギなどの広葉樹を伐採して『原木』とし、菌を植えて栽培する方法で、肥料や農薬を使わず自然に育てられるのが特徴です。中国産の乾しいたけはほとんどが菌床栽培ですが、日本産の乾しいたけはほとんどが原木栽培なんですよ」
※麩(ふすま)……小麦の製粉工程で取り除かれる表皮
じつは、栽培方法で大きく変わる!乾しいたけの肉質や旨味
栽培方法による違いはほかにも。
清末さん「原木しいたけは菌床しいたけよりも肉質がしっかりとしていて旨味が濃いため、乾しいたけへ加工するのに向いています。また、中国産の菌床乾しいたけは水で戻した場合に5倍前後の重さに増えるのに対して、日本産の原木乾しいたけは7〜8倍と、ふっくらもどってくれるんです」
清末さん「原木しいたけは菌床しいたけよりも肉質がしっかりとしていて旨味が濃いため、乾しいたけへ加工するのに向いています。また、中国産の菌床乾しいたけは水で戻した場合に5倍前後の重さに増えるのに対して、日本産の原木乾しいたけは7〜8倍と、ふっくらもどってくれるんです」
料理がもっとおいしくなる!「どんこ」と「こうしん」の使い分け
さらに清末さんは、今回の料理に使われる2種類の原木乾しいたけ、「どんこ」と「こうしん」の使い分けについてもおしえてくれました。
「肉厚などんこはしいたけのもっちりとした食感を楽しみたいときに。傘が薄くつるんとした口当たりが特徴的なこうしんは、煮物などの味を染み込ませたいお料理におすすめです」
「肉厚などんこはしいたけのもっちりとした食感を楽しみたいときに。傘が薄くつるんとした口当たりが特徴的なこうしんは、煮物などの味を染み込ませたいお料理におすすめです」
ふだんの料理で真似したい!乾しいたけの便利な裏ワザ
旨味成分やビタミンDが豊富な乾しいたけ。調理に使う際の裏ワザをご存知でしょうか?
清末さん「乾しいたけは、保存袋に水をひたひたに注いで空気を抜き、冷蔵庫に入れて5℃前後でゆっくりもどすことで旨味が引き出されます。どんこは10時間、こうしんは5時間程度で戻るので、前日の夜に準備しておいてくださいね。また、買ってきた乾しいたけは、晴れた日に傘の裏を表にして日光に当てることでビタミンDがアップしますよ」
清末さん「乾しいたけは、保存袋に水をひたひたに注いで空気を抜き、冷蔵庫に入れて5℃前後でゆっくりもどすことで旨味が引き出されます。どんこは10時間、こうしんは5時間程度で戻るので、前日の夜に準備しておいてくださいね。また、買ってきた乾しいたけは、晴れた日に傘の裏を表にして日光に当てることでビタミンDがアップしますよ」
井桁シェフ渾身の乾しいたけ料理に、マカロニメイトが感動!
今回、井桁シェフが作ってくれた料理は計6品。どの料理も、中国四川料理の伝統や文化と乾しいたけの魅力を融合させたシェフの力作ということで、マカロニメイトたちの期待も高まります。
厚みがあり旨味たっぷりのどんこで伝統のうなぎ料理を再現!『文明』
『文明』と名付けられたひと皿は、世界四大文明のひとつ、中国文明に関わったとされる少数民族の「イ族」をイメージしたもの。
陳皮(みかんの皮)で香りづけした中国伝統のうなぎ料理を、ふくよかな食感の乾しいたけ、どんこを使って再現。
陳皮(みかんの皮)で香りづけした中国伝統のうなぎ料理を、ふくよかな食感の乾しいたけ、どんこを使って再現。
イ族が栽培して食していたという韃靼(だったん)そば入りのクレープに巻いていただきます。一緒に巻いたのは、じっくり乾燥させて風味を残した春菊のドライと、サクサクに揚げたゆば、白髪ねぎ。
「いろんな食感や香り、味わいが重なる中で、肉厚なしいたけのもっちりとした存在感がすごい!」「食べ応えはお肉みたいなのに、乾しいたけの旨味がしっかり感じられて面白い」「ちょっとスパイシーなタレと乾しいたけの相性がバツグン。こんな味付けもアリなんだ」と、料理のおいしさと斬新な乾しいたけの食べ方に、マカロニメイトのみなさんも感動の様子。
さまざまな食材と乾しいたけの旨味が詰まったスープを堪能!『月光』
『月光』は、上には大分冠地鶏のスープにスッポンエキスと椎茸の香りをプラスした清湯(ちんたん)と呼ばれる澄ましスープ、下には短角和牛の濃厚なとろみをつけた清湯の2層仕立てのスープ。表面には満月に見立てたかぼちゃと白レバーの浮き身を浮かべ、底には乾しいたけとすっぽんのエンペラ入りのワンタンを沈めています。
実は、乾しいたけには旨味成分のグアニル酸が含まれており、加えることで旨味の相乗効果が起きるそう。化学調味料を使わず、素材から引き出した旨味の贅沢なハーモニーが味わえるひと品に、マカロニメイトたちの反応は……。
実は、乾しいたけには旨味成分のグアニル酸が含まれており、加えることで旨味の相乗効果が起きるそう。化学調味料を使わず、素材から引き出した旨味の贅沢なハーモニーが味わえるひと品に、マカロニメイトたちの反応は……。
「やさしい味わいなのに、乾しいたけの旨味をしっかり感じられて大満足」「乾しいたけの出汁は煮物に使いがちだけど、スープっていう発想があるなんて、目からウロコです」「ワンタンに入れた乾しいたけの食感が面白い!刻んでひき肉に混ぜるアイデアは家でも真似できそう」
細切りにした乾しいたけの食感が楽しい!『勾魂』
この日の料理の最後を飾ったのは、『勾魂』と名付けられた麺料理。勾魂とは、四川省南部・自貢(じこう)の名物料理の名前で、「魂が抜かれるほどおいしい麺」という意味を持つのだそう。麺の上には細切りにして揚げた乾しいたけを肉でんぶに見立ててトッピング。乾しいたけの旨味たっぷりのスープで麺を絡めていただきます。
「細切りにした乾しいたけが噛むほど旨味を出して、やわらかい麺の中でアクセントになる!」「乾しいたけを揚げる発想ははじめて。家でもやってみたい」「旨味の詰まったスープで麺を和えるアイデア、真似したいです!」と、マカロニメイトたちの魂もすっかり射抜かれてしまったようです。
ほかにもいろいろ!乾しいたけのイメージを変える創作料理
このほかにも、タウナギのように細長く切り、油でカラカラに炒めて食感を出した乾しいたけと細切り野菜の麻辣炒めや、乾しいたけをパウダーにして生地に練り込んだしいたけ型の蒸しパンなど、乾しいたけの新しい食べ方を発見できる料理が盛りだくさん。
すべての試食を終えたマカロニメイトたちも「乾しいたけのイメージが180℃変わりました。これからは家でもいろんな調理法を試してみたい!」「乾しいたけがいろいろな食材や味付けに合うことがわかりました」「乾しいたけのパウダーを使った料理が新鮮。家でもパウダーにしてみようかな」と大満足の様子。
日本古来のスローフード、原木乾しいたけをふだんの食卓に
自然な栽培方法で安心・安全、さらに旨味・香り・食感が豊かな日本産原木乾しいたけですが、近年は食生活の変化などが原因で生産量が減少。現在流通している乾しいたけの6割以上が中国産となっているのだそう。
清末さん「日本産の原木乾しいたけを食べることは、日本の生産者を応援することや、木を伐採することで森林再生を促す日本古来のSDGsに貢献することにもつながります。今回シェフが提案してくれた味付けや調理法をヒントに、ぜひ、ふだんの食卓に日本産の原木乾しいたけを活用してみてください」
清末さん「日本産の原木乾しいたけを食べることは、日本の生産者を応援することや、木を伐採することで森林再生を促す日本古来のSDGsに貢献することにもつながります。今回シェフが提案してくれた味付けや調理法をヒントに、ぜひ、ふだんの食卓に日本産の原木乾しいたけを活用してみてください」
『日本産・原木乾しいたけ』のシンボルマークを目印に!
お店で乾しいたけを選ぶ際、日本産かどうかを見分けるポイントのひとつが、シンボルマークの有無。スーパーや百貨店で「日本産・原木乾しいたけ」をお探しの際は、ぜひ、『日本産・原木乾しいたけ』のマークがついた商品を選んでみてください!
商品概要
今回の試食会で使用した乾しいたけは、大分県産の商品です。購入については下記よりお問い合わせください。
大分県椎茸農業協同組合 直販課
所在地 :〒870-0011 大分県大分市春日浦843-69
TEL :097-532-9141
E-mail :tyokuhanka01@osk-shiitake.or.jp
大分県椎茸農業協同組合 直販課
所在地 :〒870-0011 大分県大分市春日浦843-69
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