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北の都で生まれた、札幌スープカレー。その発祥や特徴とは?
ラーメンやジンギスカンと並ぶ、札幌のご当地グルメ「スープカレー」。今や全国へと拡がり、カレーの一ジャンルとしてすっかり定着しました。
札幌スープカレーの特徴といえば、鶏肉や野菜といった食材をおいしくいただけること。そして辛さやトッピング、スープの種類などを自在にカスタマイズできること。北海道で生まれた、独自のカレー料理です。
しかしこのスープカレー、いったいいつ頃どのようにして生まれ、拡大していったのでしょうか。
「スープカレー」という言葉を最初に用い、一大ムーブメントを巻き起こしたのは1993年創業、通称「マジスパ」こと「マジックスパイス」。ここが間違いなく、スープカレーの元祖です。しかし札幌には、マジスパよりも古いスープカレーのお店がいくつかあるのです。いったいどういうことでしょう?
今回は札幌でいただけるスープカレーのお店を、その歴史を辿るカタチでご紹介。道外進出しておらず、札幌でしかいただけないお店を中心にピックアップします。
前回の記事はこちら▼
札幌スープカレーの特徴といえば、鶏肉や野菜といった食材をおいしくいただけること。そして辛さやトッピング、スープの種類などを自在にカスタマイズできること。北海道で生まれた、独自のカレー料理です。
しかしこのスープカレー、いったいいつ頃どのようにして生まれ、拡大していったのでしょうか。
「スープカレー」という言葉を最初に用い、一大ムーブメントを巻き起こしたのは1993年創業、通称「マジスパ」こと「マジックスパイス」。ここが間違いなく、スープカレーの元祖です。しかし札幌には、マジスパよりも古いスープカレーのお店がいくつかあるのです。いったいどういうことでしょう?
今回は札幌でいただけるスープカレーのお店を、その歴史を辿るカタチでご紹介。道外進出しておらず、札幌でしかいただけないお店を中心にピックアップします。
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1. 源流にして札幌最古のスープカレー「アジャンタ インドカリ店」(1971年)
「スープカレー」というジャンルに括られるなかで最古のお店といえば、創業1971年の「アジャンタ」。もちろん当時は「スープカレー」という言葉などなく「薬膳カリィ」として知られていました。
当初は喫茶店としてオープンしたこのお店、店主の辰尻さんがインドで出会ったスパイス料理と漢方を融合した独自の「薬膳カリィ」を提供し始めたところ評判に。1975年頃に常連さんのアドバイスもあって、出汁用の鶏レッグを具材としても用い、今の形になりました。看板を「薬膳カリィ本舗アジャンタ」に変えたのもこの頃のようです。
2001年頃、店主ご夫妻は離婚され、「アジャンタ」の暖簾は妻の南美智子さんが受け継ぎ、夫の辰尻宗男さんは弟子を連れ別の場所で「アジャンタ総本家」を開業します。そのため現在札幌には2系統の「アジャンタ」があるのですが、こちら「アジャンタ インドカリ店」は、南美智子さんが暖簾を受け継いだほう。
2017年に現在の場所へと移転しました。札幌スープカレーの源流ともいえるレジェンドながら、今も喫茶店時代のアットホームな雰囲気を保っています。
2021年7月には伊豆長岡にも進出。また、札幌市南区にある同名の「アジャンタ インドカリ店」は、2011年に本家「アジャンタ インドカリ店」から暖簾分けしたお店です。
当初は喫茶店としてオープンしたこのお店、店主の辰尻さんがインドで出会ったスパイス料理と漢方を融合した独自の「薬膳カリィ」を提供し始めたところ評判に。1975年頃に常連さんのアドバイスもあって、出汁用の鶏レッグを具材としても用い、今の形になりました。看板を「薬膳カリィ本舗アジャンタ」に変えたのもこの頃のようです。
2001年頃、店主ご夫妻は離婚され、「アジャンタ」の暖簾は妻の南美智子さんが受け継ぎ、夫の辰尻宗男さんは弟子を連れ別の場所で「アジャンタ総本家」を開業します。そのため現在札幌には2系統の「アジャンタ」があるのですが、こちら「アジャンタ インドカリ店」は、南美智子さんが暖簾を受け継いだほう。
2017年に現在の場所へと移転しました。札幌スープカレーの源流ともいえるレジェンドながら、今も喫茶店時代のアットホームな雰囲気を保っています。
2021年7月には伊豆長岡にも進出。また、札幌市南区にある同名の「アジャンタ インドカリ店」は、2011年に本家「アジャンタ インドカリ店」から暖簾分けしたお店です。
とりカリ
これこそが1975年頃完成したとされる、最古のスープカレー(薬膳カリィ)にして、札幌スープカレーの源流。
液面のテカリが印象的ですが、これこそ「アジャンタ」の味の決め手、マサラオイルなんです。オイリーだけど、油っこくない。矛盾するようだけど、そうなのです。
インドのスパイスと漢方を融合した、ちょっぴり苦くて香ばしい、どこにもない味。たっぷりのチキンも野菜も、シンプルだけど飽きの来ないおいしさです。
デフォルトの辛さは控えめ(辛さ指定はなし)ですが、辛さ追加は可能なので、好みを伝えてみてくださいね。
液面のテカリが印象的ですが、これこそ「アジャンタ」の味の決め手、マサラオイルなんです。オイリーだけど、油っこくない。矛盾するようだけど、そうなのです。
インドのスパイスと漢方を融合した、ちょっぴり苦くて香ばしい、どこにもない味。たっぷりのチキンも野菜も、シンプルだけど飽きの来ないおいしさです。
デフォルトの辛さは控えめ(辛さ指定はなし)ですが、辛さ追加は可能なので、好みを伝えてみてくださいね。
店舗情報
2. 珈琲と古典派スープカレー「こうひいはうす」(1972年)
札幌スープカレーの源流「アジャンタ」。その前身である喫茶店時代の場所と当時のカレーレシピを受け継ぎ、今も営業している古参名店が「こうひいはうす」。創業は1972年です。
店内は撮影禁止(料理はOK)ですが、とにかくムード溢れる内装。昭和の良き喫茶店気分が味わえます。
店内は撮影禁止(料理はOK)ですが、とにかくムード溢れる内装。昭和の良き喫茶店気分が味わえます。
チキンカレー
基本のチキンに、マスターイチ押しの組み合わせがこちら。創業当時から変わらず無化調、たっぷりの野菜と鶏ガラ、昆布、かつお出汁を18時間かけて煮出し、飴色玉ねぎを加えたスープは、サラリとシンプルながら滋味深い味わいです。
さらに特筆すべきはチキンレッグ。ボリュームもさることながら、その旨さときたら!骨の端をかじればホロッと髄の旨みが溢れます。トッピングしたチャーシューは、チキンとはまた違った肉の旨み。
また、コーヒーセットを頼むとついてくる和風パスタサラダも、お店の名物です。丁寧なドリップによるコーヒーを飲むのは、本格喫茶店でしか味わえないリラックス感。だって店名が「こうひいはうす」ですから。
さらに特筆すべきはチキンレッグ。ボリュームもさることながら、その旨さときたら!骨の端をかじればホロッと髄の旨みが溢れます。トッピングしたチャーシューは、チキンとはまた違った肉の旨み。
また、コーヒーセットを頼むとついてくる和風パスタサラダも、お店の名物です。丁寧なドリップによるコーヒーを飲むのは、本格喫茶店でしか味わえないリラックス感。だって店名が「こうひいはうす」ですから。
店舗情報
3. 札幌スリランカ系スープカレーの元祖「ポレポレ」(1978年)
今でいう「札幌スープカレー」には、大別して3つのルーツがあります。
「スープカレー」という言葉を初めて用い、一大ブームを巻き起こしたのは1993年創業の「マジックスパイス」で、そのルーツはインドネシアのスープであるソトアヤム。ところが、スープカレーブームになってから改めて見渡すと、それ以前から営業するいくつかの店も「スープカレー」ジャンルに組み込まれていきました。
ひとつはインドと薬膳をルーツとする「アジャンタ」。そしてもうひとつのルーツ、スリランカカリの元祖が「ポレポレ」です。
アジアやアフリカなど世界24か国を旅したマスターにより、1978年に創業。店名の「ポレポレ」は、東アフリカのスワヒリ語で「ゆっくり」「のんびり」という意味です。
「え?スリランカカリなのに、なぜスワヒリ語?」……細かいことはいいのです。そんなことがどうでも良くなるくらい、ゆっくりのんびりした雰囲気が、この店の魅力なのですから。
「スープカレー」という言葉を初めて用い、一大ブームを巻き起こしたのは1993年創業の「マジックスパイス」で、そのルーツはインドネシアのスープであるソトアヤム。ところが、スープカレーブームになってから改めて見渡すと、それ以前から営業するいくつかの店も「スープカレー」ジャンルに組み込まれていきました。
ひとつはインドと薬膳をルーツとする「アジャンタ」。そしてもうひとつのルーツ、スリランカカリの元祖が「ポレポレ」です。
アジアやアフリカなど世界24か国を旅したマスターにより、1978年に創業。店名の「ポレポレ」は、東アフリカのスワヒリ語で「ゆっくり」「のんびり」という意味です。
「え?スリランカカリなのに、なぜスワヒリ語?」……細かいことはいいのです。そんなことがどうでも良くなるくらい、ゆっくりのんびりした雰囲気が、この店の魅力なのですから。
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