ライター : とも

子育てフードライター

七夕の食べ物といえば?どんな意味がある?

七夕(たなばた)は、一年に一度、織姫と彦星が天の川で出会うとされる、日本のロマンチックな伝統行事です。願いごとを書いた短冊を笹に飾り、星に願いを込める風習は、今も多くの家庭で親しまれています。

実は、七夕にはさまざまな願いを込めて食べられる特別な食べ物があるのをご存知でしょうか。これらの食べ物には、健康や豊作など人々の願いが込められているんですよ。

食卓を彩る特別な食べ物で、七夕をもっと楽しみませんか?(※1,2)

七夕に食べたい定番の食べ物(そうめん・ちらし寿司)

Photo by macaroni

七夕の食卓に並ぶ定番の食べ物といえば、七夕の定番料理といえば、「そうめん」と「ちらし寿司」です。つるつるとしたのど越しのそうめんは、天の川に見立てられ、古くから七夕の日に食べられてきました。

また、彩り豊かなちらし寿司は見た目の華やかさに加え、具材ひとつひとつに豊作や健康を願う気持ちが込められています。

地域によっては、笹の葉を使ったおにぎりや餅など、その土地ならではの七夕の食べ物も存在します。(※3)

そうめんを食べる意味

Photo by Uli

七夕にそうめんを食べる習慣は、中国の古い伝説に由来するといわれています。古代中国では、7月7日に亡くなった帝の子供が病魔をそうめんに変えて退治したという言い伝えがあり、この日にそうめんを食べることで無病息災を願うようになったとされています。

また、細く長いそうめんの姿は、織姫が織る糸や天の川を連想させることから、裁縫の上達を願う意味合いも込められています。(※3)

盛り付けで天の川に見立てる

ちょっとしたアイデアで七夕の食卓を飾ってみませんか?そうめんをゆでる際に、あらかじめタコ糸で軽く束ねておくと、盛り付けがぐっと美しい見た目に。

お皿を夜空に見立て、束ねたそうめんを流れる天の川のように配置すれば、七夕のロマンチックな雰囲気が一層高まります。

仕上げる際は、タコ糸で縛っていた部分を丁寧に切り落とすのがポイントです。こうすることで、盛り付け全体のバランスが整い、お皿の上でそうめんを移動させる際にも、束が崩れる心配がありませんよ。

カラフルなそうめんを使ったり、細長く切ったパプリカやキュウリなどを添えて、短冊のように見せたりするのアレンジもおすすめです。

そうめんを七夕風に盛り付けるポイント

  1. そうめんを束のままゆでる
  2. 皿に盛り付けてからタコ糸で縛った部分をキッチンバサミで切る
  3. 濃い色の丸皿で夜空を演出
そうめんの盛り付けアイデアの詳細はこちら▼

ちらし寿司を食べる意味

Photo by macaroni

実は、ちらし寿司には七夕との明確な由来は残っていません。昔から日本では、お祝いごとにお寿司を食べる習慣があり、見た目が華やかなちらし寿司が七夕に食べられるようになったと考えられています。

また、七夕は桃の節句や端午の節句など、五節句のひとつ。年に一度の特別な日であることから、縁起の良いえびやれんこんなどを使うちらし寿司でお祝いする風習が広まったともいわれています。

星形に切ったきゅうりやにんじん、天の川に見立てた錦糸卵を散らしてデコレーションを工夫すると、七夕らしいちらし寿司に仕上がりますよ。

伝統的なお菓子「索餅(さくべい)」

七夕のお供えものとして古くから用いられてきたのが「索餅(さくべい)」です。索餅とは小麦粉や米粉などを練って縄のようにねじって揚げたり焼いたりしたお菓子のこと。中国から奈良時代に伝わったとされて、現在のそうめんのルーツといわれています。

かつては、索餅を食べることで悪霊を払い、無病息災を願う風習があったそうです。索餅の別名「索麺(さくめん)」が転じて、しだいに「そうめん」の呼び名に変化したとされています。(※2)
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