メークイン

男爵と並ぶ代表品種の「メークイン」。長細い卵のような形をしていて芽が少なく、皮がむきやすいです。果肉は淡い黄色。でんぷん含有量は、13~14%で粘質です。煮崩れしにくいため、カレーや肉じゃがなどの煮込み料理がおすすめ。全国各地で栽培され、一年を通して出回っていますが、秋にもっとも多く収穫されます。(※8)

とうや

「とうや」は、ほかの品種よりも収穫が早いため「新じゃが」として出回ることが多いじゃがいもです。でんぷん含有量は約14%で、やや粘質。クセのない味なので、煮物やスープなどさまざまな料理に向いています。主な産地は北海道で、ほぼ通年流通しています。(※9)

キタムラサキ

外皮、果肉ともに濃い紫色の「キタムラサキ」。この紫色には強い抗酸化作用があるとされる色素、アントシアニンが含まれています。煮崩れしにくいので、ポタージュやシチューに使うのもおすすめです。鮮やかな色がとてもきれいですよ。主な産地は北海道で、流通量はあまり多くありません。(※10,11)

ニシユタカ

「ニシユタカ」は長崎県生まれの品種で、暖かい地域でよく育ち、収穫量が多いのが特徴。実際、新じゃがとして出回ることも多いとされています。粘質で煮崩れしにくいですが、火の通りが遅いので、炒め物にする際は下ゆでするのがおすすめです。主な産地は関西より西の暖かい地域で、3~5月頃と9~11月頃に旬をむかえます。(※12)

ピルカ

「ピルカ」は「メイホウ」と「十勝こがね」という品種をかけ合わせて生まれました。名前の由来は「美しい」を意味するアイヌ語から。メークインほどではありませんが、長い卵のような形をしていて皮がむきやすいのが特徴です。主な産地は北海道や鹿児島県で、8~9月頃に収穫の最盛期をむかえます。(※13)

レッドムーン

「レッドムーン」はその名の通り、皮が赤い粘質の品種。大規模生産には向かないため、あまり市場には出回りません。中身は濃い黄色で、まるでさつまいものようなコク・甘みを感じられる独特の味わいです。煮込み料理にするほか、風味を活かしてポタージュにするのもおすすめ。主な産地は北海道で、収穫時期は7~8月頃です。(※14)
▼粘質系品種の特徴まとめ
品種名特徴おすすめ料理産地
メークイン・皮がむきやすい
・でんぷん含有量13~14%
煮込み料理など全国
とうや・新じゃがとして出回る
・でんぷん含有量約14%
・クセの少ない味わい
さまざまな料理北海道
キタムラサキ・皮、中身が濃い紫色北海道
ニシユタカ・新じゃがとして出回る
・火の通りが遅い
煮込み料理など関西より西の地域3~5月頃
9~11月頃
ピルカ・皮がむきやすい煮込み料理
ゆでてサラダに
北海道
鹿児島県
8~9月頃
レッドムーン・皮は赤く、中身は黄色
・さつまいものようなコクと甘み
煮込み料理
ポタージュ
北海道7~8月頃
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