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この記事は、三越伊勢丹が運営する、「FOODIE」の提供でお送りします。
アングレーズソースとは、クレーム・アングレーズともいわれ、基本的な材料は卵黄と牛乳、グラニュー糖で作るサラリとしたソースのこと(=カスタードクリームとは違い、粉類は入っていない)。ケーキや果物にかけるなど、お菓子作りに広く使われています。
実はパティシエが作るような本格的なバニラアイスを食べたいなら、このアングレーズソースをいかに手間と時間をかけて丁寧に作るかが、おいしさの決め手になるんです!
「基本のアングレーズソースに生クリームを加えることで、なめらかで口どけの良い、レストラン仕様のバニラアイスクリームが作れますよ」。そう教えてくれたのは、伊勢丹新宿店<キッチンステージ>の柬理美宏シェフ。
そこで今回、アングレーズソースから丁寧に作る、バニラアイスクリームの作り方を教えてもらいました。さらにチョコミント味とアールグレイ味の2つのアレンジレシピも必見です。
基本のレシピは、便利なキッチン家電のアイスクリームメーカーを使って、より簡単においしく作れる方法をご紹介しますが、「もっていないと作れないの…?」という心配はいりません。アイスクリームメーカーを使わなくても簡単に作れる、驚きの方法についても柬理シェフが伝授してくれたので、最後までお見逃しなく!
【3つのポイント】プロが作るバニラアイスクリームは、アングレーズソースの作り方にこだわる!
アングレーズソースを作るステップは、混ぜる→とろみをつける→冷ますの3ステップ。まずは、それぞれのステップごとにおいしく作るためのポイントについて、柬理シェフに教えてもらいました。
【ステップ1 混ぜる】たっぷり空気を含ませて、なめらかな口当たりに
卵黄とグラニュー糖を、空気をたっぷり含ませながら泡立て器で混ぜます。ちなみにプロの用語では白くなるまで混ぜることを「ブランシール」と言います。この工程によって、なめらかな食感のアングレーズソースに仕上がります。
【ステップ2 とろみをつける】弱火でゆっくり熱を加えて、ダマを防ぐ!
アングレーズソースは卵を使っているので、火が入りすぎると固まり、ボソボソとした残念な食感になってしまうので「弱火」にすること。また「鍋の形と大きさ」も大切なポイントです。均一に熱が加わるよう、鍋底の直径が広くて、深さが浅い鍋を使いましょう(今回は直径約20㎝の鍋を使用。アングレーズソースが鍋底から2cm未満になるのがベスト)。
【ステップ3 冷ます】冷蔵庫で寝かせて全体をなじませ、味と香りに奥行きを出す
でき上がったアングレーズソースは、作ってすぐにアイスクリームメーカーにかけるのではなく、半日~1日冷蔵庫に寝かせましょう。このあいだに、味と香りが落ち着き、おいしさが倍増します。
アングレーズソースを作って半日~1日おくなんて面倒……、そう思った人もいると思いますが、おいしいバニラアイスを作るためには、ちょっとした手間と時間を惜しんではいけません!
こちらの3ステップのポイントを踏まえつつ、続いてプロならではの作り方を学んでいきましょう。
こちらの3ステップのポイントを踏まえつつ、続いてプロならではの作り方を学んでいきましょう。
アングレーズソースから丁寧に作る、バニラアイスクリームのレシピ
<材料>(作りやすい分量・約300ml)
・卵黄……3個分
・グラニュー糖……70g
・牛乳……250ml
・バニラビーンズ(さや)……1/4本
※バニラエッセンス2~3滴で代用可。ただし加えるタイミングが異なるので注意
・生クリーム(できれば乳脂肪分35%以上の動物性脂肪のもの)……150g
・グラニュー糖……70g
・牛乳……250ml
・バニラビーンズ(さや)……1/4本
※バニラエッセンス2~3滴で代用可。ただし加えるタイミングが異なるので注意
・生クリーム(できれば乳脂肪分35%以上の動物性脂肪のもの)……150g
「今回はアイスクリームメーカーでバニラアイスクリームが作りやすい、約300mlの分量でご紹介します。アイスクリームメーカーを使わずに作るなら、2倍の量に増やして作ってもいいでしょう」
<作り方>
1. 卵黄を溶きほぐし、グラニュー糖を加え、すり混ぜる
ボウルに卵黄を入れて泡立て器で溶きほぐし、グラニュー糖を一気に加え、白っぽくなるまですり混ぜる。
「すり混ぜるとは、泡立てるとは違います。ボウルに泡立て器の先端を軽く押しつけながら、絶えず動かすイメージです。また、卵黄にグラニュー糖を入れたら、すぐに混ぜることが大切です。グラニュー糖を入れてからそのまま放置すると、卵黄の水分をグラニュー糖が吸ってダマになってしまうからです」
「写真のように白っぽくなり、泡立て器を持ち上げると生地がもったりした状態になって落ちればOK。白くなるのは、すり混ぜることで気泡をたくさん含むから。この卵黄とグラニュー糖を白くなるまですり混ぜることを『ブランシール』と言います」
2. 鍋に牛乳を入れ、バニラビーンズの種とさやを加えて、沸騰直前まで弱火で温める
バニラビーンズのさやは縦に切り目を入れて割き、包丁の背で種をしごき出す。鍋に牛乳、バニラビーンズ、バニラビーンズのさやを入れ、弱火で沸騰直前まで温める。
「このとき使う鍋のサイズは小鍋でもOKです。バニラビーンズのさやではなく、バニラエッセンスで代用する場合は、このタイミングで加えてはいけません。熱で香りが飛んでしまうため、作り方6のタイミングで加えましょう」
「沸騰直前というのは80℃前後のこと。写真のように鍋肌に細かい気泡が出て、牛乳から湯気が立ち上ったら、80℃前後になった合図です。そこで火を止めます。牛乳をグラグラ沸騰させてしまうと吹きこぼれたり、分離したりするので、沸騰させないように必ず弱火で温めましょう」
3. 1に2の温めた牛乳を3回に分けて加え、色が均一になじむまで混ぜる
1に2の沸騰直前まで温めた牛乳を3回に分けて加え、その都度、泡立て器でしっかり色がなじむまで混ぜる。
「1でブランシールしたときの気泡がクッションの役割をするので、温かい牛乳を加えても卵は固まりません」
混ぜ終わった状態。全体が均一のクリーム色になればOK。
4. こし器でこしながら、別の鍋に移し替える
こし器でバニラビーンズとバニラのさやをこしながら、別の鍋に移し替える。
「このときの鍋のサイズがポイントです。均一に熱が加わるので、鍋底が大きくて、浅い鍋がおすすめです。焦げなどで汚れていなければ、フライパンでもOK。ちなみに写真の鍋は直径約20㎝のもの使っています」
5. 絶えずゴムベラでかき混ぜながら、弱火で10分ほど温める
ゴムベラで鍋底をこするようにして絶えずかき混ぜながら、弱火で10分ほど温める。温度が80℃に達すると、写真のように卵に火が入ってとろみがつき始めるので、火から下ろす。
「火を止めるもう一つの目安は、ゴムベラについたアングレーズソースを指でぬぐったあとに、写真のように液だれしなかったらOK(赤い点線部分)。これで基本のアングレーズソースのでき上がりです。温かいままクレープなどにかけてもおいしいですよ」
6. アングレーズソースをこし、氷に当てて粗熱をとる
こし器でこしながらボウルに移し、氷を入れた別のボウルに重ね、混ぜながら粗熱をとる。
「アングレーズソースのボウルを回しながら混ぜることで、素早く冷ますことができます」
※バニラエッセンスを使う場合は、ここで2~3滴加える。
7. 生クリームに6のアングレーズソースを入れて混ぜる
別のボウルに生クリームを入れ、6の粗熱をとったアングレーズソースを加えて、ゴムベラで均一になるまで混ぜたら、バニラアイスクリーム生地のでき上がり。
ラップを生地に密着させてかけ、さらにボウルにもラップをピンと張ってラップを2重にかけ、冷蔵庫で半日~1日寝かす。
ラップを生地に密着させてかけ、さらにボウルにもラップをピンと張ってラップを2重にかけ、冷蔵庫で半日~1日寝かす。
8. アイスクリームメーカーを冷凍庫に入れて冷やす
7の生地を冷蔵庫で寝かせるタイミングで、アイスクリームメーカーを冷凍庫で12時間以上冷やし始める。
「今回使用した<貝印>のアイスクリームメーカーは12時間以上冷凍庫で冷やしてから使います。ただし他メーカーの機種によっては冷やす時間が異なります。
また、冷凍庫で冷やさなくてもいい機種もあります。基本は機種の説明書に従ってください」
また、冷凍庫で冷やさなくてもいい機種もあります。基本は機種の説明書に従ってください」
9. 8をアイスクリームメーカーに入れ、冷やしながら攪拌する
冷凍庫で12時間以上冷やしたアイスクリームメーカーに、8のバニラアイスクリームの生地を入れて、20分攪拌すれば、バニラアイスクリームの完成。
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