ライター : 渡辺 りほ

管理栄養士

監修者 : 竹内 弘久

杏林大学医学部付属病院 外科医

8時間ダイエットとは?

「8時間ダイエット」とは、一日の食事を最初の食事から8時間以内に食べ終えるというダイエット法です。一日のうち16時間は食事をしないようにするため、断食に近い食事法だといえます。

食事の時間が自然と決まるため、間食や夜食をだらだらと食べないようになり、減量につながるという仕組みです。また、消化器官を休める時間を設けることで、胃腸の機能が整い、新陳代謝が高まることが期待できます。(※1,2)

竹内先生:
「実は、8時間ダイエットが本当に有効であるかは、医学的にはまだ確立したデータはありません。ただし、生活習慣等による重度肥満と糖尿を認めていた患者さんで、8時間ダイエットを行ったことにより、肥満と糖尿病が改善し、有効だったという報告も。健康法のひとつとして参考にしつつ、食事内容の見直しや、適度な運動も取り入れてくださいね」

ポイント

  1. 一日の食事を「朝食から8時間以内」に終える
  2. 一日に1L以上の水を飲む
  3. バランスのよい食事を摂る

8時間ダイエット:やり方

一日の食事を「朝食から8時間以内」に終える

8時間ダイエットでは、朝食の時間から8時間以内にすべての食事を終えるようにするのが基本です。たとえば9時に朝食を摂ったなら、17時までに夕食を食べ終えます。

仕事の都合で8時間以内に食事をするのがむずかしい……という方は、食事の時間を調整しやすい休日に8時間ダイエットをおこなってみてくださいね。(※1)

一日に1L以上の水を飲む

食事を摂らない時間帯は、水(ミネラルウォーター)を積極的に飲みます。水はカロリーを含まない飲み物なので、ダイエット中に適していますよ。

一日に必要な水分量は約2.5L程度。そのうち0.3Lは体内で生成され、1Lは食事から補えます。水を飲む量は1.2Lを目安にしましょう。

また、代謝を促すには、身体が温まる常温の水を飲むことがポイント。食事中も水を飲むことで、食べ過ぎ対策になりますよ。(※1,3,4)

※一日に必要な水分量は生活(身体)活動レベルによって異なります。

バランスのよい食事を摂る

8時間ダイエットでは、食事の内容や量にとくに決まりはありません。好きなものを食べてかまわないのですが、エネルギーの過剰摂取や栄養バランスの乱れに注意しましょう。

バランスのよい食事を摂るには、主食・主菜・副菜をそろえて食べることが大切です。また、デザートや間食には乳製品や果物を取り入れると、不足しがちな栄養を補えます。(※1,5)

8時間ダイエット:得られる効果

脂肪の蓄積を抑えられる

私たちの身体は、16時以降になると、脂肪合成を促すたんぱく質である「BMAL1」の量 が体内で増加します。このタイミングで食事を摂り過ぎると、太りやすくなるおそれが。そのため、夕食を早い時間に済ませることで、肥満対策になりますよ。

また、6~16時の間はBMAL1が低下します。8時間ダイエットをおこなう際は、この時間帯に食事をするのがおすすめです。(※6)

便秘対策になる

約16時間の断食時間を設ける8時間ダイエットは、便秘対策に役立ちます。だらだらと食事を摂っていると、胃腸が疲弊して便秘につながる場合が。そんなときに半日程度の断食をおこなうと、消化機能が元に戻って便通がよくなりますよ。

また、自律神経の乱れにより腸の運動が低下することがありますが、断食をすると副交感神経が休まるため、自律神経のバランスを整えられます。(※7)
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