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ゴマ(学名:Sesamum indicum)は、主に種子を食材・食用油など油製品の材料にされ、古代から現在まで食用として利用されている植物。そんなゴマに関する、ちょっとした食にまつわる雑学ネタを紹介します。

「ゴマをする」の意味とは?

「ゴマをする」とは、自分よりも位の上の人に合わせて相手を持ち上げたり、お世辞を言ったりおべっかを使ったりして、どうにかよい印象を与えて自分が気に入られようと立ち振る舞うことを「ゴマをする」といいます。英語のことわざには同じような意味で「Apple-polisher(リンゴを磨く)」という言葉があるそうです。

なぜこのように、食材が比喩表現の言葉に使われているのでしょうか。今回は、「ゴマをする」に焦点をあてて探っていきたいと思います!

ではなぜゴマなの?

ゴマをするポーズってどこから来たの?

丁寧に丁寧にゴマをすります。そうするとゴマの粒が割れ、次第にゴマの油がしっとりとした感じになります。そして、すったゴマはスリ鉢の溝の中に入り込み、べったりとすり鉢やすりこ木にくっつきます。

この、ベタベタとくっついたさまが相手のご機嫌を取り、媚びている様子に似ているというわけなのですが、ではなぜこのようなさまを「ゴマをする」というようになっていったのか?それは、江戸時代末期の書物の中で「追従するをおべっかといひしが、近世、胡麻を擦ると流行詩(はやりことば)に変名しけり」紹介され、そこからお世辞をいってベタベタ媚びるさまを「ゴマをする」というようになったとされています。

この流行詩(はやりことば)の「ゴマをする」という言葉がでてきてからは、「あいつコレだな」と陰口をたたくときにゴマをすっているポーズを取るようになりました。その後芝居のなかで、お世辞をいってベタベタ媚びる場面において、ゴマをするポーズを取るようになっていき、次第にこのポーズが定着していったのです。

昔、小坊主さんがゴマ担当だった!?

諸説ある中で、その昔食卓にだすゴマをするのが小坊主の役目だったといいます。ゴマが上手にすれると和尚さんの機嫌がよくなり、ゴマが上手にすれていないと和尚さんの機嫌が悪くなったそうです。そして、和尚の機嫌が悪い時に、ゴマをすりましょうか?といっておべっかを使ったことから、ゴマすりが上手な小坊主はご機嫌取りも上手で「ゴマすり上手」といわれたという説があります。

小坊主さんというと、どうしても一休さんを思い出してしまいます。このゴマすり上手だったのが一休さんだったら面白いですよね。

「ごまかし」や「ごまかす」もやっぱりゴマ?

江戸時代には「胡麻胴乱(ごまどうらん)」というお菓子がありました。小麦粉の生地にゴマを混ぜただけの焼き菓子ですが、ふっくらとしているのに中には何も入っていないことから、見かけはいいけれど、なんの中身もなく空っぽのもののことを胡麻菓子(ごまかし)というようになったという説があります。

ちなみに「誤魔化し」というのは当て字なんだそうです。しかし「ごまかし」にはほかの説もあるんです。日本食でゴマはよく使う食材です。このゴマの風味や香りがよりいっそう料理を引き立ててくれることから「ゴマ味化する」という言葉が生まれ、次第に「ごまかす」になったという説もあるんです。どちらにしても、あまりいい意味ではありませんよね。ゴマ自体とってもおいしい食材なのに、ちょっとかわいそうなゴマにまつわる話ですよね。

中国語では「ゴマをする」ことを「馬の尻をたたく」というんです

その昔、中国の北部モンゴルでは、馬は大切な財産のひとつとして扱われてきました。普通の家庭でも数頭の馬を飼い、馬を中心に生活が成り立ってきたのです。そんななかで、馬を連れた人とすれ違うときに、かるく相手の馬のお尻をたたくことが礼儀とされ、大していい馬で出なくても、相手を喜ばせるため「好馬!(いい馬ですね)」「好馬!(いい馬ですね)」と大声でいって飼い主を褒めるようになったんです。

つまり相手を褒める、相手の機嫌をとるという意味で「馬の尻をたたく」「ゴマをする」ということにつながっているんですね。

さあ、上手にゴマをすってみよう!

ゴマはすりつぶすことで香りがたち、ゴマのうまみを感じやすくなります。さらにはすりつぶすことで消化吸収がよくなるので、栄養の面でも大変おすすめしたい食べ方です。すり方の程度によって「あらずり」「半ずり」「七分ずり」と呼ばれていて、粗めにすればゴマの食感が楽しめますし、油がじわーっとにじみ出るまでゴマをすれば口当たりまろやかなすりゴマに仕上がりますよ。

ごま和えなどがポピュラーですが、ドレッシングやアイスクリーム、麺類とも相性がいいのでオールマイティに使えるのがうれしいですね。すり方は、すりこ木を両手で持ちます。少し立たせた状態で押しつぶすように、リズミカルにそして全体を回すようにすりましょう。すり鉢の下に布巾など敷いておくと、すり鉢が安定してすりやすくなりますよ。

これであなたもゴマすり上手!

ゴマって、あんまりいい意味で使われていませんが、ゴマ本来は栄養価も高くとってもおいしい食材です。媚びるという意味の表現に使われてしまっているのは、ゴマ自身、納得はいっていないと思いますが、しっかり定着していますね。

あなたも上手にゴマをすって家族みんなの機嫌をよくしてみませんか?ちょっとピンチかも!? と思ったらゴマを思い出してください。これであなたもゴマすり上手といわれるかもしれませんね!

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fukutatsu

仙台在住、フリーのグラフィックデザイナー・ライター・フードアナリス...