ライター : conana

タコは地球外生命体?!

幼いころ、夏休みに家族で訪れた海岸沿いの干物屋さんで、私は初めて地球外生命体に会いました。何かの映画で見たような見覚えのある楕円形の頭、それにつながる何本もある足……見てはいけないものを見てしまったと思い、両親にも言わずにその衝撃を胸にとどめていました。 それから数年、確か小学校高学年になった頃です。すっかりその出会いを忘れて、再び訪れた海岸沿いの干物屋さん。なんとなく恐怖心が沸き上がる中で、目にしたものは「タコの干物」。あれ?そういえばこれ。。。 「タコ」との初対面は、きっと多くの人が衝撃を受けたような思い出があるのではないでしょうか。大抵の人は、大人になればその見た目にもすっかり慣れてしまい、タコの踊り食いまでできてしまうほどです。しかし!大人の皆さん、油断は禁物ですよ。 今回は、再び「タコ」が地球外生命体に思えてしまう衝撃的な事実をお伝えしたいと思います。

タコの心臓はなんと3つ!

見出しからして、もうドキドキが止まらないのではないでしょうか。そうなんです。実はタコには“心臓が3つ”あり、それぞれに重要な役割をもっています。 ひとつはメインと言える「心臓」です。人間の心臓と同じように、全身に血液や酸素を送る役割をもちます。残りのふたつは「鰓(えら)心臓」と呼ばれるもので、左右の鰓にひとつずつ配置され、鰓には血液を筋肉には酸素を送るための役割があるそうです。しかし、同じ海の生物にも鰓はついているのに、なぜタコには専属の心臓が必要なのか……。それはタコの体質に関係していました。 タコが一目散に姿を消す様子をテレビやダイビング中に見たことはありませんか?タコの体はほとんど筋肉でできており、猛スピードで泳ぐことが容易な海のアスリートです。その筋肉を機敏に動かすには大量の酸素を必要とするため、心臓が3つできたと言われています。タコが地上の生き物として生まれなくて、本当によかったですね。

実は脳ミソは9つ!

心臓が3つあることに驚いたあなた。まだまだこれからですよ。今度はタコの「脳ミソ」についてのお話しですが、なんと9つもあるという衝撃的事実。すでにお腹いっぱいになりそうですが、さっそく掘り下げていきましょう。 9つあるということで、何となく想像がついている方もいるのではないでしょうか。タコの脳ミソは本来の脳ミソひとつに加えて、8本の足にもそれぞれ存在しているというのです。ここまでくるとヤマタノオロチに思えてきますね。

しかし小さい

足の脳ミソの正体は運動中枢の集まりで各足の根元に位置しているそうですが、神経の集まりということで、とても小さいようです。それにしても、大脳があるのになぜ各足にも脳ミソが存在しているのでしょうか。 胴体に位置する大脳は各足の脳に指令を出します。すると、その後の動きや判断を各足それぞれでおこなうという見事な分担作業をしているというのです。そういえば、8本も足があってクネクネとしているのに、絡まないのが不思議だと思ったことはありませんか?とても優れた連携プレー。柔らかいのにロボットのように思えてきます。

自分でフタをあけることができる

足の脳ミソが優秀であることを証明した映像があります。水槽の中で瓶にタコを入れてしっかりネジフタをすると……タコは即座に吸盤を使いクルクルとフタを緩めて脱出!フタの形を認識し、問題を解決することができました。 学習能力もあるということで、もしかしたら何度がトライしたことがあるのかもしれませんが、どっちにしろ高い知能を持っているということがわかりますね。

しかも筋肉が9割を占める

タコの体はそのほとんどが「筋肉」でできているというお話しをしましたが、その筋肉の割合は9割と言われています。吸盤有り無しに関係なく、締め付けられたら逃げられないわけですね。 全身の筋肉を使って一目散に敵から逃げたり、瞬時に獲物を捕まえたりできるのは、この筋肉質のおかげです。それに吸盤もあるのだから、タコは怖いもの無しのように思えます。しかし、タコはそれだけでは満足していません。
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