ライター : asuka_ikeda

管理栄養士

雑穀米を食べたからといって痩せるわけではない

この記事では雑穀米ダイエットの方法をご紹介しますが、雑穀米を食べるだけで体重が減るというわけではありません。ダイエットは、摂取するエネルギーよりも多く、エネルギーを消費することが大切です。

また、ある特定の食材に偏った食生活では、からだにとって必要な栄養素の摂取量が不足して健康を損なうおそれがあります。

まずは、食事の内容や間食の回数を見直したり、こまめにからだを動かしたりすることを心掛けましょう。そのうえで、雑穀米を取り入れてみてくださいね。(※1)

雑穀米ダイエットの効果

効果

  1. 整腸作用
  2. 満腹感を得やすい
  3. 食後血糖値の上昇を抑えられる
  4. 栄養バランスが整いやすい

整腸作用

雑穀米に使用される大麦やあわ、きびなどには食物繊維が多く含まれます。

特に大麦には米の約20倍の食物繊維が含まれていて、水溶性と不溶性のバランスが良いという特徴があります。どちらの食物繊維も、腸内でビフィズス菌などの善玉菌を増やして腸内環境を整えるのに役立ちます。

また、不溶性食物繊維は便のカサを増やして腸を刺激し、スムーズな排便を促します。(※2,3,4)

満腹感を得やすい

口に入れた食べ物をゆっくりとよく噛んで食べると、満腹感を得られやすくなります。これは、食べ物を噛み砕くときに満腹中枢を興奮させる物質が分泌されて、「おなかがいっぱい」という信号が送られるためです。

いろいろな種類の雑穀の食感が楽しめる雑穀米は、白米に比べて噛み応えがあります。しっかり噛むことを意識すれば、食べ過ぎずに適量で満足できますよ(※5)

食後血糖値の上昇を抑えられる

ごはんやパンなどの炭水化物が多い食品を食べると、消化吸収された糖がブドウ糖として血管内に取り込まれ、血糖値が上昇します。食後、血糖値が上昇するスピードを数値であらわしたものが「GI(グリセミック・インデックス)」です。

白米のGIは81なのに対し、雑穀米のGIは55と低い数値。食物繊維が多い雑穀米は血糖値の上昇がゆるやかで、血糖値を正常に保つ「インスリン」というホルモンの分泌が少なくなります。

インスリンは脂肪合成を高める作用があるので、ダイエットのためには雑穀米のようなGI値の低い主食を選ぶことが大切です。(※6,7)

栄養バランスが整いやすい

雑穀米は白米に比べて、カルシウムや鉄などのミネラルや、ビタミンB群が豊富に含まれます。ミネラルやビタミンは、からだのはたらきを調整し、健康を維持するために欠かせない栄養素です。ほとんどが体内で作ることができないので、食事から摂取するのが大切。

雑穀米は、毎日の食事の栄養バランスを整えるのに役立ちますよ。(※3,8,9)
※新型コロナウイルスの感染拡大防止のため、不要不急の外出は控えましょう。食料品等の買い物の際は、人との距離を十分に空け、感染予防を心がけてください。
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