ライター : macaroni 編集部

代官山「猫も杓子も」後藤さんが通う店は?【シェフが通う店 #9】

Photo by 小田中雅子

「猫も杓子も」の店主、後藤勇太さん
第8回で紹介した、代官山の隠れ家和食店「猫も杓子も」。店主の後藤さんが、自身の通う店として紹介してくれたのは、同じく代官山にある創作イタリアンの店「surryhills(サリーヒルズ)」

「オーナーシェフの小谷野さんの料理はどれもおいしくて、ワインも進みます。居心地のよいテラス席があって、ロケーションも最高。おすすめ料理は自家製パンです。ナッツが入っていて、お酒のアテにちょうどいいんですよ」(後藤さん)

後藤さんのお気に入り、代官山の隠れ家レストランをご紹介しましょう。
前回の記事はこちら▼

まるで海外リゾート!代官山「サリーヒルズ」

Photo by 小田中雅子

東急東横線「代官山」駅から徒歩4分。細い路地を入ると、白壁が印象的な建物が並ぶ、リゾートのようなエリアが現れます。

その手前の建物2階にあるのが「サリーヒルズ」。華やかなパラソルが目印です。

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開放的で明るい店内には、カウンター5席とテーブルが4卓。

特等席は、居心地の良いテラス席です。暖かい時期は、風を感じながら料理とお酒を楽しめます。

Photo by 小田中雅子

“ジーザス”の愛称で慕われる、オーナーシェフの小谷野大輔さん。修業時に長髪だったため、師匠のシェフに名付けられたのだとか
都内の有名イタリアンで料理を学んだあと、サービス担当として飲食に携わるようになりました。そのなかでワインにハマり、知見を深めたそう。

2015年5月、大好きなお酒と、それに合う“おいしい”料理を楽しめる店として、「サリーヒルズ」をオープンしました。

和と洋のいいとこ取り!旬を楽しめる料理をご紹介

Photo by 小田中雅子

メニューは、以下のお任せコース3種類のみ。

前菜3皿とパスタからなる「軽めのプチコース」(税抜3,800円)、6皿の「ジーザスのお任せ」(税抜5,800円)、8皿のコース(税抜7,000円)。

「料理はお酒に合ったものをお出しするので、何を飲まれるかで変わります。ですから、隣のテーブルと料理が違うなんてこともあるんですよ」(小谷野さん)

そんな料理の数々は、イタリアンのジャンルを超えて、和食やフレンチのエッセンスも

「日本人なので、和のエッセンスがあるとシンプルにおいしいと感じられるんですよ。ジャンルにこだわらず、食べる人がおいしいと思う料理を作りたいです」(小谷野さん)

それでは、オリジナリティあふれる料理3品を、ご紹介しましょう。

ファン多数!小麦香る「ジーザスパン」

Photo by 小田中雅子

すべてのコースの最初に登場するのが、自家製の「ジーザスパン」。日本人がおいしく思えるパンを作ろうと、小谷野さんが独学で生み出したひと品です。

Photo by 小田中雅子

ライ麦をブレンドした香り高いパンは、外側がカリッと香ばしく、中はしっとりやわらか。このコントラストがたまりません

しっとりと仕上がるのは、生地に加える水分量をギリギリまで高めているため。パンにはクルミとレーズンがたっぷり入っていて、そのままでもおいしいですが、ワインのお供にも最適です。

旬の魚介がたっぷり「前菜盛り合わせ」

Photo by 小田中雅子

前菜メニューは旬の魚介が中心です。食材は、小谷野さん自身が市場に出向いて吟味するこだわりよう。素材によってそのまま出すものもあれば、少し熟成させることもあるそうです。

この日は、写真上から時計回りに「シラス最中」、「鰯の炙りと菜の花」、「あん肝のムース」。

Photo by 小田中雅子

「シラス最中」は、常連さんに人気の定番メニューです。シラスは、紫タマネギとディルを合わせ、オリーブオイルとライムでマリネし、さっぱりした味わいに。

塩味に加え、オリーブオイルでコクを出したシラスが、サクサクの最中とぴったり。ハーブやライムの香りが、ワインとの相性を高めています。

Photo by 小田中雅子

「あん肝のムース」をのせているのは、なんとウエハース! ウイスキーで風味づけしたあん肝ムースに、サクッとした食感とほんのり甘いウエハースを合わせるアイデアが秀逸。甘塩っぱい味わいがクセになります

「鰯の炙りと菜の花」のイワシは、塩をして寝かせることで旨みを凝縮。表面を炙り、トロッとしたイワシの旨みを楽しめます。付け合わせは菜の花。ほろ苦い味わいが、イワシのおいしさに寄り添います

絶妙なしっとり加減「宮崎森林どりのバロティーヌ」

Photo by 小田中雅子

華やかなビジュアルの「宮崎森林どりのバロティーヌ」。

ジューシーな旨みが特徴の「宮崎森林どり」のモモ肉を塩水につけて味付けしたあと、アスパラとバジルを巻き、低温でじっくり火を通しています。

Photo by 小田中雅子

バジルの香りに包まれた鶏肉は、ふんわりやわらか。ジューシーな旨みがジュワッと溢れます。下に敷かれているのは、サツマイモのピュレ。ほんのりした甘さが、鶏肉のやさしい味わいを引き立てています。

「気をてらうより、何を食べているのかわかりやすい料理を作りたいですね」(小谷野さん)
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