味覚や免疫に関わる「亜鉛」

亜鉛は体内で作ることのできないミネラルで、免疫反応の調節や、味覚に関わる細胞を作るはたらきがあるとされています。効率良く体に取り入れるためには、クエン酸やビタミンCと一緒に摂るのがおすすめです。(※7)

造血ビタミンと言われる「葉酸」

葉酸はビタミンB群の一種で、ビタミンB12とともに赤血球を作るため、「造血のビタミン」とも言われています。

また、DNAやRNAなどの核酸やたんぱく質の合成を促すはたらきも。特に胎児の発育にとって重要で、女性は妊娠前から産後にかけて積極的に摂ると良いでしょう。一日の摂取推奨量は30歳~49歳の場合、男女ともに 240μgとされています。(※8)

キヌアとほかの穀類の栄養価を比較

カロリー糖質食物繊維カリウムマグネシウム亜鉛葉酸
キヌア344kcal62.8g6.2g580mg180mg4.3mg2.8mg190μg
精白米342kcal77.1g0.5g89mg23mg0.8mg1.4mg12μg
オートミール350kcal59.7g9.4g260mg100mg3.9mg2.1mg30μg
押麦329kcal66.1g12.2g210mg40mg1.1mg1.1mg10μg
(※9)
キヌアの栄養価をほかの主食と100gあたりで比べると、カリウムやマグネシウム、鉄や亜鉛といったミネラルが多く含まれています。

米と比べると糖質が低く、カロリーに大きな差はありません。主食からミネラルを多く摂りたい方に向いている食材だと言えます。

キヌアのおいしい食べ方

キヌアはサラダやスープに入れるほかごはんに混ぜ込むトッピングとして使用するといった食べ方がおすすめです。

サラダに使用する際は数回研ぎ洗いしたあと、たっぷりのお湯で10~15分、芯がなくなるまでゆでてからほかの具材と和えます。葉物野菜にツナやジャガイモなど、まとまりが出やすい食材と組み合わせるとキヌアが絡んで食べやすくなりますよ。

スープに使用する際はそのまま煮込んだり、つみれに混ぜ込んでつみれ汁にしたりしてもおいしいです。また、雑穀米の感覚で米と一緒に炊飯器で炊くだけで手軽にキヌアを摂れます。

【Q&A】キヌアの栄養はダイエットにも効果的?

A:キヌアは「グリセリンインデックス(GI)値」が低い食材なので、ダイエットに向いています。

血糖値の急激な上昇が抑えられ、糖質が脂肪に変わりにくくなるため、ダイエット中の方にもおすすめです。(※10)

【Q&A】キヌアの栄養は子どもにも良い?

A:子どもの成長に必要な栄養素のなかでも、炭水化物、鉄、亜鉛、葉酸が摂れるキヌアは、子どもにもおすすめです。

脳の唯一のエネルギー源となる、ブドウ糖の補給源となる炭水化物。血液を作る材料となる鉄のほか、亜鉛は脳や体のあらゆる場所に存在しており、体調の維持に重要です。また、葉酸はDNAや赤血球の合成に役立つため、成長に必要な栄養素です。(※8,11,12)
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