ライター : さかたそのか

管理栄養士/食生活アドバイザー

キヌアとは?

Photo by 稲吉永恵

キヌアは「ヒユ科アカザ亜科」に分類される植物で、ほうれん草やてん菜の仲間。主にペルーやボリビアがあるアンデス地域を中心とした高山地帯で栽培されており、古くから生産地で暮らす人々の主食として食べられてきました。サラダやスープ、お菓子作りなど、幅広い料理に使用できます。

高い栄養価をもつスーパーフードとして知られ、医薬品や健康食品に応用されるだけでなく、栄養不良や貧困に重要な役割を果たす食材としても注目されているのです。(※1,2)

キヌアの栄養と効果効能

栄養と効果効能

  1. 便秘対策につながる「食物繊維」
  2. 塩分の摂り過ぎを調節する「カリウム」
  3. 骨の形成に関わる「マグネシウム」
  4. 貧血対策になる「鉄」
  5. 味覚や免疫に関わる「亜鉛」
  6. 造血ビタミンと言われる「葉酸」

便秘対策につながる「食物繊維」

食物繊維は、便の体積を増やす材料になるほか、大腸内の環境を良くする腸内細菌を増やす役割が。体の健康に深く関係する栄養素ですが、多くの日本人が不足気味なので、毎日プラス3〜4g多く取ることが推奨されています。(※3)

塩分の摂り過ぎを調節する「カリウム」

カリウムは体に必要なミネラルのひとつで、ナトリウムを体外に出すはたらきがあるため、塩分の摂り過ぎを調節するのに役立ちます。不足すると脱力感や食欲不振に繋がるおそれがあり、食事摂取基準では男性3,000mg以上、女性2,600mg以上取ることが推奨されています。(※4)

骨の形成に関わる「マグネシウム」

マグネシウムはカリウムと同様に体に必要なミネラルの一種で、体内では6割が骨や歯に存在しています。骨の形成に関わるため、不足には注意が必要です。

また、体内のさまざまな代謝を助けるはたらきがあり、筋肉の収縮や体温・血圧の調整にも役立っています。(※4,5)

貧血対策になる「鉄」

鉄は、酸素を全身に運んでくれる「ヘモグロビン」を構成する成分として重要な栄養素です。食品に含まれる鉄には、「ヘム鉄」と「非ヘム鉄」があり、ヘム鉄はレバーや赤肉などの動物性、非ヘム鉄は野菜や卵といった植物性の食品からとることができます。キヌアは植物性なので非ヘム鉄が多いです。(※6)
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