ライター : macaroni 編集部

監修者 : 龍 慶介

てしま農園 代表

教えてくれた人

てしま農園 代表 / 龍 慶介さん
自衛隊のパイロット、大手広告出版会社と異色の経歴を経て、10年前に農業の世界へ。“植物のプロとお客様をつなぐ”をコンセプトとした『てしまの苗屋』を立ち上げる。初心者の方に植物を育てることの楽しさを伝えたいと、苗の丁寧な育成はもちろん、購入される方への説明や相談にも積極的に対応。失敗しにくい苗の販売と育成に力を注いでいる。

植物への愛情たっぷりの龍さんに、10月のベランダ菜園におすすめの野菜&ハーブと基本的な知識やアドバイスをいただきました。

台風が増える10月。強風や急な天気の変化に注意を!

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龍さん:10月に入ると、暑さも落ち着きを見せ一気に秋めいてきます。そんな秋のベランダ菜園は、プランターや鉢を直置きしてOKです。

強いて注意点を挙げるとすれば、害虫対策。人間にとって過ごしやすい季節は、害虫も活発に活動します。苗が小さい時期は、寒冷紗(目の粗い薄地で堅めの布)や防虫ネットなどで覆ってあげると虫が付きません。また、食酢を水で50倍に薄めた液は害虫の忌避効果があるので、霧吹きで散布するのもおすすめですよ。

10月は台風も頻繁に発生するシーズンです。強風が吹きそうな場合は、一時的に屋内に鉢類を取り込みましょう。背丈の低い作物は、棚や台などから地面におろすだけでも大丈夫です。

ベランダ菜園の10月のおすすめ野菜は「ラディッシュ」

ラディッシュって?10月に植えるといい理由は?

龍さん:ラディッシュは、“二十日ダイコン”という日本名でもよく知られている、小型のダイコンです。

その名のとおり種まきから30日程度(早取りでは20日)で収穫できるため、少しずつ時期をずらしながら植えれば真冬まで切らさずに収穫し続けることができます。生育適温は17~25℃程度と、まさに10月の気温にピッタリなところもおすすめのポイントです。

ラディッシュを上手く育てるコツは?

栽培に適した環境

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龍さん:10月に栽培をスタートするのであれば、気温はあまり気にする必要はありません。

ラディッシュは乾燥を嫌うので、雨が降らない日や、土の表面が乾いた時は水やりをするようにしましょう。明るい日陰でも育ちますが、日当たり風通しの良い場所に置いてください。

植え付け方法

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龍さん:土の深さが15cm程度あればプランターや鉢の形は丸でも角でも問題ありませんが、種はある程度の間隔でばらまいてください。ラディッシュの種は光を嫌うので、種をまいたあとはしっかり土をかぶせます。

水のやり方

龍さん:ラディッシュは乾燥を嫌います。土の表面が乾いてきたなと思ったら、たっぷりと水やりをしてください。じょうろで全体にまんべんなくあげてOK。時折じょうろの水圧で芽が倒れることもありますが、次の日には真っ直ぐに伸びてくるので問題ありません。もし芽のぐらつきが気になるようであれば、土寄せ(苗の根元に土を盛る作業)をしてもよいでしょう。
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