ライター : 渡辺 りほ

管理栄養士

きな粉の栄養価は高い?

Photo by 田中奈津子

大豆を粉砕して作るきな粉には、大豆と同様にたんぱく質ミネラルが多く含まれます。水分が少ないため、豆腐や水煮大豆と比べると栄養価が高いのが特徴。

きな粉は、大豆の栄養素を効率よく摂れる食品だと言えます。具体的にどれくらいの栄養が含まれているのか、一覧で確認してみましょう。(※1)

きな粉の食品成分表をチェック

きな粉に含まれる量
100gあたり大さじ1杯(5g)あたり小さじ1杯(1.7g)あたり
カロリー451kcal23kcal8kcal
たんぱく質36.7g1.8g0.6g
脂質25.7g1.3g0.4g
コレステロール(Tr)(Tr)(Tr)
糖質10.4g0.5g0.2g
不溶性食物繊維15.4g0.8g0.3g
水溶性食物繊維2.7g0.14g0.05g
8.0mg0.4mg0.1mg
カルシウム190mg9.5mg3.2mg
亜鉛4.1mg0.2mg0.07mg
ビタミンB10.07mg0.004mg0.001mg
(※1,2)
きな粉の栄養素のうち、特に含有量が多いのはたんぱく質・不溶性食物繊維・カルシウム。同量の木綿豆腐と比べるとたんぱく質は約5倍、不溶性食物繊維は約50倍、カルシウムは約2倍多く含まれています。

きな粉を一度に食べる量は大さじ1杯程度ですが、これらの栄養を手軽に摂れる食品だと言えます。

きな粉には大豆由来のイソフラボンやオリゴ糖が豊富

食品成分表に記載はないものの、きな粉にはイソフラボンオリゴ糖などといった大豆由来の栄養が含まれています。

イソフラボンは、体内で女性ホルモンと似たはたらきをする成分です。オリゴ糖は善玉菌を増やす作用があるため、腸内環境を整えるのに役立ちます。(※3,4,5)

きな粉の栄養や効果効能

きな粉の栄養や効果効能

  1. 便秘対策に役立つ「食物繊維」「オリゴ糖」
  2. 筋肉を作る「たんぱく質」
  3. 貧血対策に役立つ「鉄」
  4. 骨の健康維持に役立つ「カルシウム」「イソフラボン」

1. 便秘対策に役立つ「食物繊維」「オリゴ糖」

きな粉に豊富な食物繊維は便秘対策に役立ちます。とくに多く含まれる不溶性食物繊維は、便の量を増やす作用がある栄養素です。

また、きな粉に含まれるオリゴ糖は善玉菌を増やす作用があるため、善玉菌を含む「発酵食品」と組み合わせるのがおすすめ。ヨーグルトにきな粉をかけるだけで、腸内環境を整える食べ方になりますよ。(※3,5)

2. 筋肉を作る「たんぱく質」

きな粉に含まれるたんぱく質は、筋肉を構成する栄養素です。大さじ1杯のきな粉だけでは一日に必要なたんぱく質量を補えませんが、たんぱく質の摂取量を少し増やしたい……というときに取り入れてみてはいかがでしょうか。

ほかにたんぱく質が豊富な食品として肉や卵が挙げられます。きな粉はこれらの動物性食品とは異なり、コレステロールをほとんど含まないのがメリットです。(※1,2,6)
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