ライター : haru_mai

管理栄養士

キャベツの栄養って少ない?

葉がぎっしりと詰まって重さのあるものがおいしいキャベツ。水分量が92.7%とほとんどが水分で、そのため100gあたり21kcalとカロリーも低め。

そんなキャベツの栄養は少ないと思われがちですが、実はビタミンCやビタミンK、胃を守ってくれる栄養素など、さまざまな栄養素が含まれているんです。

季節によってはとても安く買えるキャベツ。キャベツの栄養を知って財布にやさしいキャベツを上手に取り入れてみましょう。(※1,2)

キャベツに含まれる栄養と効果は?

キャベツの栄養

  1. 胃の健康を助ける「ビタミンU」
  2. 丈夫な骨を作る「カルシウム」
  3. 皮膚を健康に保つ「ビタミンC」
  4. 塩分の排出を促す「カリウム」
  5. 止血に関わる「ビタミンK」
  6. 胎児の成長に重要な「葉酸」
  7. 便秘対策に役立つ「食物繊維」

胃の健康を助ける「ビタミンU」

キャベツにはビタミンUが含まれています。秋どりと比較すると、夏どりのキャベツのほうがビタミンUの量が多いことが明らかになっています。

ビタミンUは厳密にはビタミンではなく、ビタミンに似たはたらきをするビタミン様物質という成分です。キャベツから発見されたことから、別名キャベジンとも呼ばれます。ビタミンUは胃や腸を丈夫にしたり、傷ついた胃粘膜の修復をサポートしたりしてくれます。(※2,3)

丈夫な骨を作る「カルシウム」

キャベツには100gあたり、カルシウムが43mg含まれています。同量の大根には24mg、ピーマンでは11mg含まれています。

カルシウムは不足すると骨や歯がもろくなってしまうおそれがあります。カルシウムの吸収率を上げるためには、ビタミンDを多く含むしいたけやしらす干しを一緒に食べるのがおすすめですよ。(※1,4,5)

皮膚を健康に保つ「ビタミンC」

キャベツには100gあたり、ビタミンCが41mg含まれています。これは、成人男女における一日の推奨量の約40%に相当する量です。また、ビタミンCはコラーゲンを作るために必要な栄養素で、皮膚や粘膜の健康維持に役立ちます。

しかし、喫煙をする人や、暑さや寒さ、働きすぎなどのストレスを受けることが多い人ほど体内でビタミンCが消費されてしまいます。また、ビタミンCは水溶性ビタミンで体に留めておけないため、毎日継続して摂取する必要があります。(※1,6,7)

塩分の排出を促す「カリウム」

キャベツには100gあたり、カリウムが200mg含まれています。

カリウムには体内の塩分を排出するはたらきがあるため、塩分の摂りすぎを調節するのに役立ちます。外食が続いたときや、調理済み食品をよく食べる人におすすめの栄養素です。

カリウムは水溶性で、煮たりゆでたりすると水に溶け出してしまいます。その点、生のまま食べられるキャベツは効率よくカリウムを摂れる食材です。スープにして汁ごと食べてもカリウムを効率よく摂り入れられますが、塩分摂取量が増えないよう味付けに注意しましょう。(※1,8,9)
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