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DEAN&DELUCA「はたらく器、おいしい皿。2018」に今年も出展
食のセレクトショップDEAN & DELUCAが、2012年から2年に1度開催し、今年で4回目を迎る「はたらく器、おいしい皿。」うつわ展が、今年も期間限定で開催。鎌倉「うつわ祥見」の祥見知生さんがディレクションをご担当され、郡司ご夫妻の作品は第一回から毎回展示されています。
庸久さん「今年で4回目の参加ですね。ぼく達の作品を選んで、展示していただけるのは本当に光栄です。いつも通りの仕事をして出していますので、見ていただけたらありがたいです」
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今紹介したい。3つの代表作
郡司ご夫妻の個性豊かな作品の中から、3つのシリーズを厳選してご紹介します。
1. 型打ちの器
まずご紹介するのは、絵柄が掘られた型に、ろくろ成形のお皿を型押ししてつくる器。指でなぞると凹凸が感じられる絵柄と、釉薬の濃淡により、立体的な印象を与えます。釉薬は、表面に卵黄をぬって焼き上げられたお菓子やパンのようにツヤやかであたたかみがあり、器そのものがおいしそう。
色は、益子の伝統的な釉薬でもある飴釉、薄飴、透明釉の3色。DEAN & DELUCA「はたらく器、おいしい皿。2018」にも、うす飴釉のものが出展されていて、オンラインショップでも販売されています。(※)サイズは4寸、6寸、8寸の3種で、絵柄はサイズにより3〜5種類。
お皿中央に描かれた絵柄は、向かい合う男女、シカ、鳥など、民話のような雰囲気を感じさせます。郡司ご夫妻は、日々の食卓で取り皿としてつかっているんだとか。
※すでに完売している作品もあります
2. 飴釉のイッチンのお皿
こちらは、ぽってりとした重みを感じさせるイッチンのお皿。肉厚なリムに触れると、なんだか胸があたたまるよう。慶子さんが一枚一枚、丁寧にイッチンで模様を描いています。
郡司さんご夫婦は、カレーやパスタ、煮物を盛り付けたり、ワンプレートの器としてつかっているそう。和食も洋食も、どんなお料理もおいしく見せてくれそうですね。
3. 黒釉のマグ
シンプルな黒釉のマグも、なめらかな質感やぽってりと愛らしいフォルムが、郡司ご夫妻の作品であることを教えてくれます。飲み口で穏やかに混ざり合う糠白釉と黒釉のニュアンスが、世界でたったひとつだけのデザインをつくっています。
郡司ご夫妻は、たっぷりのコーヒーをいれて飲むのがお気に入りなんだとか。マグ内側の糠白釉に、コーヒーの琥珀色が映えそうですね。
水のようにしなやかで、風のように潔く
郡司庸久さん、慶子さんのお話をうかがうなかで、言葉一つひとつを丁寧に選ぶおふたりの姿が印象的でした。おふたりがふと考え込む瞬間、穏やかな静寂が訪れます。おふたりの間だけに流れる時間と空気、言葉、作家としての考え方。そんな一部をのぞかせていただいたように思います。凛と澄んだ空気に、インタビュアーである私の感覚も研ぎ澄まされるようでした。
流れる水のように変わり続けることを受け入れ、吹き抜ける風のようにこだわりは持たず。そんなやわらかなおふたりの考え方が、作品にもにじみ出ているように感じます。
スターネットで、型打ちの飴釉の器を購入しました。なんでもない焼き菓子がいつもよりもおいしく感じられるのは、ご夫妻の物語が器にこもっているからでしょうか。
文・構成/出口菜津実(macaroni編集部)
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