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本場の味を目指したい!
「旅行先で食べたあの味をおうちで再現したい」と思ったら、まずは材料をそろえましょう。海外の料理で、もっとも味を左右するのは「調味料」です。
現地では毎日のように使われている調味料も、日本ではまだまだなじみが薄いものが数多くありますよね。
そこで今回は旅行・グルメ好きの筆者がおすすめの調味料を厳選して、料理のカテゴリー別にご紹介していきます。
1. エスニックを作るならこの3品
特徴的なものが多い東南アジアの調味料のなかから、使いやすいものを厳選してみました。
1-1. コクが特徴のインドネシア版しょうゆ「ケチャップマニス」
「ケチャップ」という名前ながら、トマトを使ったものとはまったく違った見た目の「ケチャップマニス」。インドネシアでは「ケチャップ」と言えば、一般的にはこのケチャップマニスを指します。
黒くてとろみが強いその見た目は、まるで黒蜜。味は甘めで「焼き鳥のたれ」に近い味でしょうか。
インドネシア風の焼き鳥「サテー」の味付けには、この「ケチャップマニス」が欠かせません。ほどよい甘さが淡白な鶏肉をジューシーに仕上げてくれます。
炒め物や焼き物に使えば、いつもの料理にコクがプラスされますよ。
1-2. 煮物からスイーツまで万能な「パームシュガー」
パームヤシの樹液から作られる「パームシュガー」は、明るい褐色が特徴。日本ではサトウキビやてんさい(サトウダイコン)から作られる砂糖も、所変わって南国ではヤシから作るのが一般的です。
マレーシアやシンガポールでは、砕いたココナッツとパームシュガーを混ぜて、クレープに包んだお菓子がよく食べられます。
日本の砂糖と違って精製されていないパームシュガーは、独特のコクと香りがポイント。料理に使うほか、お菓子作りやコーヒーシュガーとしてどうぞ。
1-3. ひとさじですぐエスニック!「ニョクマム」
ベトナムの魚醤「ニョクマム」。日本ではタイの魚醤「ナンプラー」を見かけることが多いですが、どちらも魚醤の仲間です。
製造方法はさほど変わりませんが、厳密に言うとニョクマムは発酵度合いが低く、マイルドな味わいですよ。
現地では、生春巻きやベトナム風お好み焼き「バインセオ」などの漬けダレとして、必ずニョクマムが付いてきます。
いつもの料理に少量プラスするだけで、どんな料理もエスニック風に変えてくれる、優秀な調味料です。ニョクマムを使うだけで、エスニック料理が得意になった気分になれますよ。
2. 韓国料理を作るならこの3品
韓国の調味料は「煮込み料理向き」かどうかと「発酵」がポイントのようです。
2-1. 牛の旨みたっぷり!「ダシダ」
日本でもお馴染みの「ダシダ」。牛肉、たまねぎ、にんにく、ペッパーをじっくり煮込んで作られる、牛の旨みが詰まったブイヨンです。
韓国の煮込み料理やスープは、唐辛子やキムチなど辛くて味が濃いものを多く使いますが、ダシダはそれらに合わせても負けない旨みを持っています。
いつもの肉じゃがや煮物などに入れて、韓国風にアレンジしてはいかがでしょう。
2-2. 煮込むほどに旨みがアップ!「テンジャン」
韓国風の味噌「テンジャン」は、煮込み料理に欠かせない伝統調味料です。チゲにコクをプラスしたり、スープの味付けに使われます。
日本の味噌は沸騰させると風味が飛びやすいので、味噌汁を作るときも煮立たせないのが一般的です。逆にテンジャンは、煮込むほどに旨みが増すと言われていて、まさに煮込み料理が多い韓国にぴったりの調味料なんです。
あらかじめアサリや海鮮などの出汁が入った、「チゲ用テンジャン」を使えば、すぐにおいしいチゲが食べられますよ。
2-3. キムチには欠かせない伝統調味料「セウジョッ」
「새우젓 (セウジョッ )」は「アミ(小エビ)」で作られた韓国風の塩辛です。塩辛といってもそのまま食べることはなく、調味料として使われます。
キムチを漬けるのにも「セウジョッ」が欠かせません。あの辛さのなかにある深い旨みは「セウジョッ」が生み出しています。
発酵しているので独特の風味がありますが、少量で料理にグッと深みを与えてくれます。チゲやスープの隠し味にしたり、チャーハンの味付けに使うなど、アレンジの幅が広い調味料です。
3. 中華料理に使うおすすめ調味料3品
3-1. 深みのある香りがクセになる「五香粉(ウーシャンフェン)」
「花椒(または山椒)」「クローブ」「シナモン」「スターアニス」「フェンネル」のパウダーをミックスした、「五香粉」は中華料理の万能スパイスです。それぞれ個性的な香りを持つスパイスが合わさると、独特の深みがある香りに変わります。
五香粉が欠かせない料理と言えば、台湾式豚の煮込み丼「ルーロー飯」。「五香粉がなければこの料理が成り立たない」と言っても過言ではありません。
五香粉のさわやかな香りと風味で、豚の脂も気にならずに食べやすくなるんです。五種類のスパイスがすでにミックスされているので、これ1本持っておくと重宝しますよ。
3-2. コクとまろやかさの要「芝麻醤(チーマージャン)」
ゴマをペーストにした「芝麻醤(チーマージャン)」。それぞれ白ゴマと黒ゴマから作られ、なめらかでコクがあるのが特徴です。日本でもお馴染みの「担々麺」の濃厚なスープには、この「芝麻醤」が欠かせません。
ほかにも酢や砂糖と混ぜてドレッシングにしたり、ゴマ団子のあんにも使われます。調味料と混ぜて、野菜のディップとして使うのもおすすめですよ。
3-3. 華やかな香りのシロップ「桂花醤(ケイファジャン)」
「桂花醤(ケイファジャン)」は、日本でも秋になるとよく見かける「金木犀(キンモクセイ)」を使った調味料です。
塩漬けにした金木犀の花をシロップに漬けたもので、「醤」といってもほかのものとは見た目のイメージが違いますよね。
金木犀独特の甘い香りを閉じ込めた桂花醤は、さらっとしたジャムのようなテクスチャー。白玉のあんとして中に包んだり、杏仁豆腐のシロップに入れて風味付けに使われます。
お湯やソーダで割って、ドリンクとして飲んでもおいしいですよ。
4. メキシコ料理に使うおすすめ調味料2品
辛いもの好きのメキシコからは、スパイシーな調味料をご紹介します。
4-1. ピクルス感覚で使える「ハラペーニョ(唐辛子の酢漬け)」
「ハラペーニョ」と聞くと辛そうですが、メキシコでは生のほかに「酢漬けのハラペーニョ」がよく使われます。酢に漬けることで辛さがマイルドになり、とても食べやすくなるんです。
スライスしてピクルス感覚でサンドイッチに挟んだり、刻んでタルタルソースやドレッシングに加えて使います。さっぱりとしたキレのある辛さが、よいアクセントになりますよ!
4-2. フルーツにもかける!? 「タヒン」
「Tajín(タヒン)」はメキシコでは知らない人がいないほど、有名なスパイスです。3種類のチリと乾燥させたライムジュース、さらに塩味のシーズニングスパイスを混ぜて作られます。
辛味調味料ならどこの国にもありますが、注目なのはその使い方。料理はもちろん、カクテルやフルーツ、さらにはアイスクリームまで……!あらゆるものにかけて食べるんです。
特にスイカとの相性がいいようで、日本でスイカに塩をかけて食べるように、メキシコ人はスイカにたっぷりとタヒンをかけておいしそうに頬張ります。どんな味か気になりますね……。
ほかにも、グラスの淵にタヒンを付けたカクテルもおすすめ。その刺激的なおいしさに、ますますお酒を飲むペースが上がってしまうかも……!?
調味料があれば、より本格的に!
いかがでしたか?「所変われば調味料も変わる」。料理の方法もそうですが、"調味料はまさに、それぞれの国の食文化を表しているもの"と言えそうです。
本場の調味料を使って、ご家庭で本格的な世界の料理を楽しんでみてはいかがでしょうか。
※掲載情報は記事制作時点のもので、現在の情報と異なる場合があります。
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