手軽に自家製。木炭作りの基本知識

木炭は、木材を酸素の少ない環境で加熱することで作られます。この工程を「乾留」と呼びますよ。木材から水分や揮発性成分を取り除くことで、炭素が豊富で使いやすい木炭ができます。

自家製木炭は、ホームセンターで買うより安くコスト削減になるのです。使う材料は再利用可能なので、ゴミの量も減らせ環境にもやさしいですよ。また自分で炭を作る過程は、火の扱い方や木がどうやって炭になるかなど、役に立つ知識を学べるいい機会になります。

自家製木炭作りに必要な材料

自家製木炭は、簡単に入手できる材料で作れます。例えば、アルミホイルと割り箸を組み合わせる方法はとても手軽です。

そのほか空き缶を利用したり、一斗缶を使ったりする方法があります。材料は松ぼっくりや竹など、自然素材のものが使えますよ。一斗缶を使用する方法は少し手間がかかるものの、さまざまな素材を使って大量の木炭を作れる点が魅力です。

身近な材料で。自家製木炭の作り方

1. アルミホイル×割り箸

割り箸一膳に対して約10cmのアルミホイルを切り取り、割り箸を包みます。アルミホイルの一部を潰して密封し、もう一方を空気が抜けるように少し開けておきましょう。

アルミホイルで包んだ割り箸をガスコンロの金網の上に置き、弱火で加熱します。煙が出なくなったら加熱をやめ、水で冷やしたあとにアルミホイルを開けて乾かせばできあがりです。

2. 空き缶×松ぼっくり

空き缶とまつぼっくりを用意します。空き缶のフタをすべて取り除き、中に松ぼっくりを詰め込みましょう。松ぼっくり以外の自然素材でも構いません。空き缶の上の部分をアルミホイルで覆い、針金でしっかりと固定します。アルミホイルに煙が抜けるように数か所に穴を開けるのがポイントです。

屋外でカセットコンロに金網を置き、その上に空き缶をおきます。火を点けて煙が出るまで加熱し、煙が出なくなったら火を止めて冷ましましょう。冷めたら針金とアルミホイルをはずし、火傷に注意して松ぼっくりを取り出します。松ぼっくりの木炭は崩れやすいので、慎重に取り扱いましょう。

3. 一斗缶×木材・竹材

一斗缶のフタに煙突用として機能する筒（例えば竹）を通すための穴をいくつか開けます。次に、缶の中に木材や竹材を隙間なくしっかりと詰め込みましょう。一斗缶のフタを閉めたあと、煙突用の筒を取り付けます。

屋外にかまどのような構造を作り、その上に一斗缶を置きましょう。薪を入れて火を付け、約1時間ほど加熱します。だんだんと、煙突から出る煙が白から透明に変わってきますよ。透明の煙は木炭化が順調に進んでいる印です。この段階で空気を入れずに一斗缶の中の燃焼を止めるため、一斗缶を土の中に埋めます。

熱が完全に冷めたあと土から一斗缶を取り出し、中の木炭を慎重に取り出せば、木炭のできあがりです。