ライター : mau_naka

調理師 / 漢方コーディネーター / 発酵食品マイスター

ハスカップとは

スイカズラ科スイカズラ属の落葉低木で、その果実は食用となります。和名はクロミノウグイスカグラ。名前の由来はアイヌ語の「ハシカプ=枝のうえにたくさんなるもの」とされており、生産の盛んな地域では“ユノミ”という愛称で呼ばれています。これもアイヌ語の「エノミタンネ=細長い実」が由来なのだそうです。 このハスカップ、実は栄養が豊富で“不老長寿の果実”と称され、注目されている果物なんですよ。

主な産地と旬

主に北海道からシベリア東部にかけた寒冷地に自生していて、シベリア地域の渡り鳥によって種子が運ばれ、北海道に普及したと考えられています。北海道内での自生地は、低地の湿地周辺である苫小牧を中心とする勇払原野と、高山から亜高山にかけての地域で大雪山や知床が代表的です。6月下旬から8月中旬ごろが旬とされています。

ハスカップの花

北海道では、冬~春にかけてハスカップの剪定が行われ、春に新しく伸びた枝にクリーム色をした筒状の花が咲きます。この花は5月中旬から6月上旬にかけて、ふたつずつ組になって咲き、それぞれの根元からひとつの実を結びます。

ハスカップの味や食べ方は?ブルーベリーと似てる?

ハスカップの果実は、青紫色をしていて見た目がブルーベリーに似ています。ブルーベリーが1cmほどの小粒でまんまるい形なのに対して、ハスカップは1.5cmほどの丸みを帯びた楕円形なのが特徴です。酸味はブルーベリーより強めであり、甘みよりも酸味が際立ちます。近年は品種改良によって甘みが増したものも多いようですよ。

食べ方

皮が薄くて水分含有量が多いのが特徴で、口に含んで潰すとすぐにやぶれてしまうほど。このデリケートさが流通には適さず、生のハスカップが市場にあまり出回らない理由となっています。 そのままいただくのはもちろん、凍らせてシャーベットのような食感を楽しんだり、甘みを加えてジャムにしたりするのもおすすめです。ジャムをお菓子に挟んだり、最近ではゼリーやワインが作られるなど加工され、観光客向けのお土産としても販売されています。
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